浮気では無く隠してた趣味

四葉翠

第1話 突然彼女が家に

「おお!この化粧品通販で買って見たけど肌に合う!明日使って見ようかなー」


通販で購入した化粧水を手に塗り、肌に合っているかなどを確認していく。もし、合わなければ捨てる……なんて事はせずに尻に塗る。ネットを見ていた時に肌に合わなかった化粧水は尻に塗る人が結構いるらしい。


今日は土曜日であり、起きてからずっと趣味である女装に使う美品を確認したり新しく買ったウィッグなどをつけてみてあの服が似合いそうなどとやっていた。


最初は彼女にプレゼントする物が分からないから自分が使っていいやつをあげよう!と思ったのが始まりである。


ガチャ


「突然来たわよー」


「え?」


彼女の声がする。合鍵も預けているので家に入る事は別にいいが、今週の土日はやりたい事があると言っていたはず。


慌てて化粧水などの化粧品を片付け、ウィッグなどを隠す。


「何してんの?」


「え、いやちょっと家の整理をしてたんだよ」


「へー、……ん?ねえ」


「なに?」


「この長い黒髪の毛は何?」


彼女の髪は茶色、自分は黒いが短い。つまり……ウィッグだ……。


「それは……姉さんの髪じゃないかな?」


「義姉さん来てたの?なら私にも教えてよ、会いたかったのに」


ふぅ、なんとかいいわけが成功したようだ。彼女に女装の事は話して無い。


「あれ……これ新作の化粧水。開いてる…なんで?」


やばい、浮気を疑われている。彼女の顔が怖いことになっている。


「今は男だって化粧水とかくらいなら使う時代だよ。それは僕の。顔は綺麗の方が君も良いでしょ?」


「確かにそうね」


嘘は言っていない。これはいいわけでは無い。


「ねぇ、なんでここに女物の香水があるの?しかもさっき使ったみたいだけど」


あ、開けっ放しで中に入れたから匂いで!


「あ、えっと……」


「浮気?殺すよ?」


そんな事はしない。君一筋だから!


「えっと……その…色々あって女装にハマって……」


「女装!?いいじゃない!」

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浮気では無く隠してた趣味 四葉翠 @YotsubaMidori

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