アンラッキー7で学ぶ、物語構成
三夏ふみ
解釈次第です。
例えばこんな物語があったとします。
砂漠の本屋で出会う二組のカップル。
真帆と凪は幼馴染、思い出されるのはぬいぐるみを使ったもふもふ遊び。
真帆の彼氏涼と、凪の恋人凛音。4人の関係は次第にぐちゃぐちゃと深まっていく。
深夜の雨ふる公園、凪から伝えられる真帆への思い。
その思いから逃げるように立ち去ろうとしたその時、力いっぱい抱きしめられる、まるで筋肉の塊みたいに力いっぱい。
物語を構成する上で大事な要素に『対立と葛藤』というものがあります。
対立は体外的な動き、葛藤は内面的な動き、そう私は解釈しています。
では、今語った物語の対立は?葛藤は?
対立は、凪から真帆へと告げられる告白が、アクションとして現れ。
葛藤は、それを受けて真帆の内面が動き、凪から逃げるというにリアクションに繋がっていきます。
そして次なる対立が起きます。逃げる真帆を抱きしめる凪。真帆はそれにどう反応するのか。
と言うように物語は続いていきます。
ではここに別の対立を足してみます。
今のやり取りを涼もしくは凛音が偶然見ていたらどうでしょう。
その場ですぐに反応して、2人を責めるでしょうか?それともじっと堪えて、何か別の手段で2人を追い詰めるでしょうか?
もしくは、2人揃って目撃する、別々に?それとも一緒に、なら何故涼と凛音は一緒にいるのか……。
今回は、砂漠の本屋というフックから、真帆と凪が幼友達というバックストーリーを設定して、真帆と凪の対立と葛藤を簡単に付け加えました。
もし、この物語を膨らましていくなら、真帆と凪の対立と葛藤を中心に、脇役である涼と凛音との関係性を設定したテーマに沿って、別角度からのアプローチとして対立と葛藤を見せる。そうして物語は最終的な問へ、私の好きな場面『全てを失って』を経て主人公は答えを出し、新しい世界へ。
如何だったでしょか。
今回紹介した『対立と葛藤』。他にも、まだまだ話足りない事ばかりですが、長くなりますのでこの辺で、最後にひとつだけ。
アンラッキー7。
アンラッキーとは、不運、うまくゆかないさま。まさにそれは対立と葛藤、それが連続して起こる。7つ転んで……。
今回のお話しが、皆さんの今後の創作活動に少しでもお役に立てたなら、嬉しいかぎりです。
アンラッキー7で学ぶ、物語構成 三夏ふみ @BUNZI
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