こんどこそは
きつねのなにか
何度転んでも
また今回も駄目だった。
俺は朝比奈琴美に告白をしようとして7回もなんやかんやで出来なかった。
運命の神様がイラズラをして、告白しようとするたびに不運を投げつけてきて、告白までは至らない。
7回告白する前段階で失敗している俺を見て、朝比奈琴美も俺に怯えてしまっていて次はもう難しいかもしれない。
でも諦めてはいけない。なぜならまだ告白していないからだ!!!!
「俺は七つの不運を集めし物。逆にこの不運で運命の女神をギャフンと言わせられないものか……」
そうだ! あれがある!
「出でよシェンロン! 願いを叶えたまえ!」
そう、七つのボールを集めると願い事が叶うって言う例のあれだ!
「すまんが不運では我は動くことが出来ない」
「うるせー! さっさと動け!」
ボカァ!
「ぎゃー」
無理やりシェンロンを動かして願いを叶えさせる。
「俺が朝比奈琴美に告白する状況を作ってくれ」
「しょうがないのう。願いは聞き入れたぞ……」
ぶおーん、風が吹きすさぶ。
すると
「おかしら! 空から女の子が!」
「わし、ただの龍なんじゃが」
「うるせー! らpたのノリに乗れ!」
ドゴォ!
「ぬおー」
そんなこんなで空から舞い降りた女の子を抱きかかえる。
「この子は……」
誰?
「ハーイ、ワタシ、南アルプスの少女ハイヂデース。タスケテクレテアリガトウ」
「おまえじゃねえええええええええ!!」
南アルプスの少女ハイヂを投げ捨てる。
ひでぶっって言いながら崖から転がり降りていった。
「おいシェンロン! 今度こそ大丈夫だろうな」
「だから七つの不運ではのう」
やはり駄目なのか。
しかし、俺は七回倒れても八回起きる男!
七転び八起き(ナナコロビ・ヤオキ)とは俺のことだ!
「あれ、あなたは……八起き君?」
決めポーズをシェンロンに見せていたら朝比奈琴美に見つかった。
決めポーズ見られて恥ずい。
しかしこれは八起き!!
「朝比奈さん! あなたに僕の思いを伝えるときだ!」
こんどこそは きつねのなにか @nekononanika
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