0から6は終わり
羊蔵
0から6は終わり
まず君は記憶喪失だ。頭を強く打っている。
そして君を抹殺する為にゼロからシックスが雇われた。
ゼロは屋上から一発撃った。
その時、君は7に似た形の何かを見つけて屈んだ所だった。
弾丸は逸れ通行車両に当たった。
ワンは刀で斬りかかった。
そこへ先ほどの車両がスピンしてきてワンを轢き殺す。
ツーは指の間に毒針を隠している。
彼女は7似た何かを警戒した。武器かもしれない。
背後から毒を注入しようと決める。
そこに同じく7に似た形の何かを値打ち物と見た物盗りがいた。
ツーとぶつかる。
ツーは反射的に物盗りを刺し、刺された物盗りはツーにしがみついて藻掻き、地下鉄への階段を転がり落ちた。
ツーは脊柱を叩き割られる。
スリイはツーに気を取られた。
何が起こったのか誰が敵なのか分からない。
怯えから愛用のナイフを抜いたところで、パトロール中の警官に声をかけられる。事故の騒ぎのせいだ。
スリイは滑らかな動作で警官の頸動脈を切断する。
同時に警官も冷静な態度で三発撃った。
スリイの正中線上に全弾命中する。
フォウは慎重だった。あまりに慎重なのでこの異常事態は仲間の裏切りの所為ではないかと疑い、ファイブを撃つ。
ファイブは死んでいる。
シックスは変わり種。
ヴィトンのバックから調教済みの毒蛇を捕りだして放つ。
君は拾った物が一体何なのか、日にかざして見ている所だった。
7に似た形の何かが太陽を反射して、蛇の目を射た。
蛇は突如、世界の美しさにうたれた。
シックスを噛み殺すと、自由と太陽を求めてビルをスルスル登っていき、ゼロの首にも毒をうちこんだ。
これで刺客の六人が死んだ。
フォウも後日、裏切り者として始末された。
君が7に似た物を拾ったばっかりに。
可哀想な七人の死に気づかないまま、君は拾った7似た形の何かを警察に届ける。
「氏名は?」と警官。
君は名前を思い出せない。適当に「セブン」と答える。
ラッキー・セブン。
0から6は終わり 羊蔵 @Yozoberg
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます