KAC20236 アンラッキー7

逢明日いずな

第1話 アンラッキー7


 ……。


 もう、何を考えるでもない。


 今年のお題について、何も思う必要は無い。


 とにかく、何かを絞り出すだけなのだ。




 お題を見た瞬間の思いです。


 アンラッキーとか、ラッキー7なら、そうなのかと納得したでしょう。


 それを二個くっ着けるって、何なんだって思いもありました。


 しかし、今年は最初から、お題の出し方が去年とはちょっと違うように思えた。


 去年のイメージがあったので、今年は、とにかく、最初からどまどいました。


 そして、第4回から第7回までは、ユーザーから寄せられたお題だとあるのだが、何だか、言い訳っぽく聞こえたのは私だけだろうか?


 どれだけの応募の中から、「アンラッキー7」だったのか?


 応募の上位4位以内のお題だったの?


 こんな、語呂合わせみたいなお題なんて、ユーザーの多くが求めていたのか?


 お題の採用についての詳細は書かれてなかったはずなので、きっと、運営側が意図する内容と合致したと思われる。


 これから、どんな内容の話を引き出してくるのかと思っているのかもしれない。


 箱の中に入っていたお題の紙を引いたら、「アンラッキー7」だったのかもしれない。


 このお題から求めるものって一体何なの?




 こんな場合は、凹んでやる気を無くして、ふて寝をするか、逆に、お題にムラムラとして、やってやろうじゃないかと思うかのどちらかになるだろう。


 当然、私が思った内容は後者なのだが、今回は、エッセイを多用しているので、かなり、簡単にまとめることが可能である。


 特に、777文字以上という制約であれば、私が最近エッセイを書くにあたり目標としている文字数の1000文字以上なので、十分に達成可能な文字数である。


 まずは、運営の意図する内容を大きく裏切りたいと思う。




 私が、小説に対して考えることは、「自分の頭の中を切り売りするもの」だと思っている。


 今まで、生きてきた経験やら知識やらを、文字にして公開する。


 そして、カクヨムのような支払いが発生する場でのアップは、人に自分の頭の中を公開して代価をいただいているようなもので、紙面での販売となれば、その延長線じゃないかと思っている。


 私にとって、文章を長く書く事は、全く苦になる事ではなく、むしろ、長く書く方が楽なので、これだけ、制約が緩い中でのお題のクリアーでしたら、いくらでも書く事は可能です。


 ただし、面白く無いです。


 商業ベースに載せようと思うなら、長く書くのではなく、目的を明確にして、簡潔明瞭に書くことを求められるでしょう。


 誰もが、無限の時間を生きるわけではありませんから、有限の中で、より効率的に伝える事を考えなければならないはず。


 そんな事を考えてしまうと、やはり、私の書いている内容というのは、大きく外れているように思えます。




 そう考えると、今回のお題も何らかの意図があって出されたのであって、出す側が何を考えているのか、その内容を想像するのは、私にとって、とても楽しい時間になります。




 去年は、持っている設定から、簡単に話が浮かんできましたが、今年は、本当に厳しいです。


 ただ、前回の「筋肉」については、自分の設定を使えたのでラッキーでした。


「アンラッキー7」については、もう少し考えてみることにします。


 とりあえず、今回は、このお題に対して、思惑を徹底的に落とすところから始めることにしました。

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