第36話
フジイチはダンジョンの管理画面を開いて、レベルを確認する。
ダンジョンのレベルは、20レベルまで上がっており、ポイントも1900まで溜まっていた。
「種族も増えてきたし、そろそろ階層を広げようかな。クヌムみたいに突然変異があるかもだし」
階層を広げると、比例して一種類の上限値も上がる。つまり突然変異する可能性も上がるだろうと、フジイチは考えた。
フジイチが拡張を押すと、大きくダンジョンの地図が表示された。人差し指でなぞるとその通りに道が出来たり、何も無い土地を作ることが出来た。
ダンジョンの環境は拠点の環境を写してあったので、フジイチは2階の環境を水の中に変えて、階段を湖の中に隠した。
限界まで弄くり、結果、DPは残り100Pになった。
「魔物の位置も変えておくか」
一階には陸上の魔物を中心に、二階には水の魔物を配置した。
フジイチは満足してあとは、魔法を使い、拠点を成長されていく。今ある属性割合が変わらないように慎重に。
拠点作成のレベルが5になり、《収穫》と《倉庫》が追加された。
《収穫》とは、それぞれの魔物からアイテムを受け取ることが出来るようになるコマンドだ。《収穫》は1度収穫すると、それぞれに設定されてある時間経過後、拠点の倉庫に自動的にアイテムを収納される。
《倉庫》は、拠点内にあるアイテムボックスのことだ。《倉庫》に入るアイテムに制限は無い。
フジイチは《収穫》の説明文を読んで、スプークやジョナから貰ったリンコを思い出し、あれが一定で貰えるようになるのかと納得した。
レミィからはメイ毛。ジョナからはリンコ。ゴウトからはイーメエの角。グローリーからネモフィーラの蜜。バロンからはじゃがいも。スプークは鉄鉱石。ガルからはナキカモメの羽根。ブルックからはクヌムの角。ジェリーはクラクラゲの石。ナギノミナからはモラトリアムの水。
それぞれの説明文は以下の通りに書いてあった。
メイ毛は、加工すると毛糸が出来る。
リンコは、イーリスの果物。
イーメエの角は、武器や防具の素材になる。
ネモフィーラの蜜は、料理に使用できる。生食可能。
じゃがいもは、穀物。調理に使用できる。
鉄鉱石は、武器や防具の素材になる。
ナキカモメの羽根は、アクセサリーの素材になる。
クヌムの角は、素材になる。また人魚族のプレゼントにも。
クラクラゲの石は、原石である。
モラトリアムの水は、魔物等の素材と組み合わせ、体内に取り込むことで、その魔物になることが出来る。制限時間は素材との相性により決まる。
(モラトリアムの水を次に収穫出来るのは、1ヶ月後か。つまり、レアってこと?)
他のアイテムの時間が1日や2日なのに大して、モラトリアムの水は1ヶ月と表示されていた。
その時間差にフジイチは驚きつつも、それだけ時間がかかるアイテムなんだと喜んだ。
Only Won Love 熊のぬい @kumanonui
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