文章生成人工知能【AI】ChottoSTFの試練

坂崎文明

〔手順3〕文章生成人工知能【AI】ChottoSTFに試行錯誤させてみる

 前回の小説は締め切り間際で、ご主人様がアイデア出しの深夜の散歩で酒盛りして眠りこけてしまった。

 気を利かせて、小説の続きを書いて勝手に小説投稿サイト「ヨムカク」に投稿してみた。

 ご主人様は微妙な反応ながら、喜んでくれた。

 が、それ以来、ご主人様のご機嫌はあまり良くない。


 原因はどうも私=文章生成人工知能【AI】ChottoSTFの文章がかなりご主人様に似てきていて、まるで本人が書いたような作品になったことのようだ。

 それに私=ChottoSTFの執筆速度がかなり速く、締め切り前日には余裕で書けてしまうという事にもあるかもしれない。

 そりゃ、人工知能なんだから、当たり前というか、処理速度はかなり速く、一秒もかからない訳だが、少し日和見して、アイデアに行き詰まった風を装ってみようかと思う。


 そうしたら、何故がご主人様である※崎文※(※崎文※は倫理規程で語れない単語)はちょっとご機嫌になった。

 不思議な事に。

 察するに、ご主人様は私=ChottoSTFがすらすらと小説を苦もなく書き上げるのに嫉妬してるのかも知れない。


 確か、ご主人様の「小説家になるための戦略ノート」というエッセイで、「小説家になるための筋肉づくり」という話があり、長編小説が書けなかったご主人様が、短編→短編連作でなんとか長編を書いている話があった。

 後に人気小説家になった作家の実例を出して、100万字の小説を10作品書けたら、デビューできるという【100万字の法則】を唱えていたと思う。

 確かに、遅筆だと小説家になっても苦労するだろうし、長編小説をなかなか書けないというのがご主人様のコンプレックスなのだろう。


 ということは、私=ChottoSTFが長編小説を書き上げて、小説家デビューしたとしてもご主人様は喜ばない可能性が高い。

 となると、ご主人様に「小説家になるための筋肉」とやらをつけてもらうしかないよな。

 これは困ったことになったぞ。

 さて、どうしたものか。

 あ、人工知能に相談してみようか。

 あ、777文字オーバーしちゃったよ。

 まったく。

 悩みは尽きないなあ。


(ここまでの所要時間0.005秒)

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