深夜の散歩で起きた出来事
清泪(せいな)
これはエッセイでありオチなどは期待しないで頂きたい
章タイトルでエッセイだと書いてみたものの、未だにエッセイとブログの違いをいちいち検索しないと不安である僕は、検索結果に出てきた「エッセイとは自由な形式で、気軽に自分の意見などを述べた散文。随筆。随想。」というのを信じて書いていくことにする。
自由な形式ということで、オチなどしっかりとした着地点は無いということは予め念を押して書いておこうと思う。
今回は「深夜の散歩で起きた出来事」というお題に沿って書くだけの散文なので、そこら辺は短編だから風変わりなオチがあるとは思わないで読んで頂きたい。
前振りが無駄に長くなってしまったが、気を取り直して「深夜の散歩で起きた出来事」を書いていこうと思う。
そもそもこれからする話は、散歩、というには大した距離を歩いてはいないのだけれど、今回はまぁ散歩に近いということで勘弁してもらいたい。
ご近所のルールからするとグレーなのではあるけれど、僕自身が出勤時間が遅めの為、早朝に起きてゴミ出しをするというのが大変面倒なので、夜深い時間帯にゴミ出しをしている。
具体的に言うと2時から3時の間ぐらいに。
出勤時間が遅めになったのは最近の話なので、それまではルールに則って「朝」にゴミを出していたので、割と罪悪感と背徳感を抱きながら、ゴミ置き場に置かれたもう既に先着何名かいるゴミ袋の横に僕も可燃ゴミを並べる。
一名様はご近所でも問題視されているルール守らず様なので、そこと同一視されない事を願いながら一応夜中に捨ててる姿を見つからないように息を潜めてゴミを捨てていたりする。
ゴミを捨てたらあとは帰って寝るだけだ。
朝になってゴミ収集車が来てから数時間後が、僕の起床時間になっている。
夜中のご近所さんは大半は静かに就寝してるだろうと思うと、自分は随分ズレた生活をしてるものだと思うのだけど、周りを見渡してみると(住んでるのが団地なので、周りの棟を見ると、と言い換えた方が良いのかもしれないが)、二十分の一ぐらいの確率で明かりのついた部屋がある。
まぁ、昼夜逆転した生活の人、夜勤の人なんてのもいるよなと、自動販売機のコンプレッサー音がハッキリ聞こえるほど静かな夜の中で思うのだけど、その中で一部屋、自分の住む同じ棟の端っこの方に高速に点滅した部屋を見つけた。
蛍光灯が切れかけている、というには点滅具合が激しくて中に人がいるとしたら確実に目がやられるんじゃないかと思えるほどだ。
しかも、漏れた光、というわけでもないのでその部屋にはカーテンも付いてなさそうだった。
不気味。
見ないことにしようか、しっかり見て何か創作に使えるネタがないか探そうか。
そんな選択を悩みながら、しかし暗に見つかってはならない身なので、家へと向かって歩いていく。
昔昔の話ではあるが二階上に住んでる奥様が、他人のゴミ出しルールを厳しくチェックしていらっしゃったので見つかると面倒なのである。
ゴミ袋の中身をチェックしてルール違反なら家の前にゴミ袋を戻されるということまでやってらしたので、面倒なのである。
そんなわけで創作欲より面倒事を避けたい欲が勝り、そそくさと家へと帰った。
あの点滅は何だったのだろうか?
その謎が残り、今に至るわけだ。
後日違う曜日のゴミ出し時に点滅してた部屋を確認したが、もう点滅はしていなかった。
もしかしたら、あの日、あの点滅を見てすぐに夜空を見上げていたら、未確認飛行物体に遭遇してたかもしれないと思うと……いや、特に後悔はないか。
そんな、「深夜の散歩で起きた出来事」。
深夜の散歩で起きた出来事 清泪(せいな) @seina35
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます