第五章 頭を上げたからこそ見上げられる④

 一般の客人にも開放している輕風楼に着き、私は忽ち様々な声に囲まれた。


 記憶通り、ここはいつも話し声に満ち溢れ、各地からやってきた客人たちは笑って話し、歌者のパフォーマンスを鑑賞した。食べ物の香り、心を震わせる音楽と認識できない話し声のすべてが、まるで永遠に消えることなく、注いでいる光は両目が微かに痛むほどに輝いていた。


 私はつい視線を遠くに送った。


 広くて豪華な部屋の一端には数百個の席をアーチ形に設置し、ステージを囲み、その外側は観客が自由に歩き回れるエリアだ。この時、別々にお姫様と王子様の衣装を着ている二名の歌者がそれぞれステージの両端に立ち、ミュージカル方式でお互いのセリフを歌って、ミュージックメイトたちは現場で音楽を演奏し、バックダンサーはセリフに合わせてハーモニーを加えた。


 この小惑星基地にある様々なゴミに高度な興味を示しているのに、エーデルはまるで現場にパフォーマンスをしている二人の歌者の歌声が聞こえないようだった。


 ──第一姫に会いたかったから?


 私は深く追究することなく、ガーディアンの守備位置が昔と同じことを密かに喜んでいた。人混みに紛れて、エーデルと一緒にゆっくりと後方の空間を通り抜け、順調にほかのエリアに到着できた。


 とは言え、細雨楼まで着いた時に、驚きながらもここが開放していないことに気付き、思わず足を止めた。


「どうかしましたか?」とエーデルが尋ねた。


「状況がおかしい。輕風楼だけが開放され、他の四棟は休み中なんて、でも少なくとも二棟は開放されているはずだ……」


「景気が悪くなりましたか?」


「そんなはずはない。例え姉が離れたとして、煙雨楼は依然として北エリアで最も長い歴史を持ち、かつ人気のある楼閣だし、現在の第一姫も権威として駐在している。さっき通った廊下も、部屋も全てがきれいに片付けられているのには、きっと別の理由があるはずだ」


「じゃあ多分、月人が訪れたのが理由かもしれません」


「こんな時につまらない冗談を言わないで。煙雨楼の大半のスタッフが自分の仕事を辞めて、あなたにサプライズをするというの?」


「違います」


 エーデルは頭を振って、平然として「僕以外の月人です」と言った。


「……どういう意味?」


「ここはこの基地において最も高官を招待し、身分が高いことを示すのに適している場所ですよね?休憩や情報収集としても相応しいです。それなら、他の月人もここに来るはずです。


 私はすぐに返事せず、眉をひそめて考え込んだ。


「あなたは以前に船が出入りする東エリアは封鎖されたと言いましたね?今この時、あそこに止まっている月から来た超大型遠航戦艦『ガイア』と護衛艦『クロノス』、『コイオス』からして、恐らくこの情報を漏らさないように東エリアを封鎖し、物資を運送する船に他の港から出航するように命じたはずです」


 それを聞いて、私はより眉をひそめた。


 エーデルはこの件について噓をつく理由はない……もし本当に噓なら、もっと信頼性の高い言い方にするべきだ。


 超大型遠航戦艦など、伝説でしか聞いたことがない言葉だ。例え月も僅かな二艘しかないとしても、地球が徹底的に閉鎖された今はたった二艘の最も大きな宇宙戦艦で、千百年以来は一度も実際に月周辺の宙域を離れたことがなかった。


 例え盛大に姉を迎え入れ、月へ行った時でさえ一艘の軍艦しか出してなかった。


 だったら何で遠航戦艦がこの辺鄙な小惑星基地に止まっている?


「……それは本当なの?」


「僕は一度も噓をついていません」


 エーデルは平然として「千華、色々と疑問があるかもしれませんが、まずは『深紅姫』を探しましょう」と言った。


「催促しなくとも、あの人に会ったらすべてのこと、姉の理由も一緒に説明してもらうから」


 私はそう言って、また細雨楼の他の階層に向けて、続いて歩いて行った。


 ここには貴族と上級官員を受け入れている時、主に使われている部屋があり、煙雨楼では「華房」と呼ばれていた。客人のプライバシーを守るために、ガーディアンと警備隊員はここに足を踏み入れず、警戒の責務をVIP客たちのボディーガードに任せた。


 段々と目的地に近づくにつれ、内心の違和感もどんどん増えていった。


 エーデルの言葉はさておき、煙雨楼でVIP客をおもてなしている可能性は高く、ならユニスがその場にいる確率も非常に高い。歌姫の主な仕事は歌とダンスを披露することだとは言え、社交的な交際も免れなかった。


「細雨楼には五つの華房があって、それぞれ五階と六階にあった。その内六階の部屋は主に月から来た貴族を接待することに使われていた。もし本当に……ちょって待って」


 話途中で廊下の突き当りから声が聞こえ、私は急いでエーデルの胸元を抑え、彼を後ろへ押しのけた。


 一人の容姿がとても美しい女性が廊下の突き当りから現れた。


 炎のような長い髪は腰まで落とし、黒い系の華奢な衣装を身につけ、裾が床に引きずられ、その縁には華麗なる金色の花弁の刺繡がついていた。前髪はかき上げ額を見せ、ほうがんには凛とした勢いに纏っているけど、俗世からかけ離れたような美貌を持っていた。


 傍には八名の少女が付いており、彼女と比べて質素な黒い衣装を身につけ、顔を隠せるレースのベールを付けていた。


「──その人こそが今の煙雨楼のトップ歌姫である『深紅姫』ユニスだ」


 私はそっと口を開いた。


 ユニスの性格はかなり気が強く、よく言えば炎のように情熱的だ。悪く言えばわがままで勝手だ。


 元々「第二姫」として、もう既にこの基地にいる無数の歌者が羨む立場だが、何故か知らないけど、ユニスは姉に対して執着している程の競争心を抱いていた。暗黙のルールに従えば、首席と次席の歌姫は違う楼閣に所属しなければならなかった。しかし八姫の盛宴に投げ銭の金額で姉に負けて以来、ユニスは二艘の大型宇宙船が買えるほどの莫大な金額を払い、無理やりにでも邵曦閣から煙雨楼に転籍したらしい。


 とは言え、姉はすぐに月に赴いたから、ユニスは当然ながら補欠を補い、首席の歌姫になった。


「ゾイさんとは全く違う気質を持っていますね」


「九姫はそれぞれ違った気質を持ち、あの人はもちろん優しい姉とは違う。彼女は過激な性格と高い自尊心を持ち、更に周囲の人に視線を奪われないように、妹さんたちにベールをつけるように強制した」


 姉が月へ行った際に、私も北エリアを離れ、二度とユニスと接触したことがなかった。


 断片的な噂から、彼女は第一姫になってもなお歌道を極め、自身のスキルを磨き続けていることが分かった。トータルの投げ銭金額も姉を超えていた……それも当たり前のこと、何せ姉が第一姫になった日は長くない、時間が経っていれば自然と越えられる。


 そんな時に、ユニスは急に足を止めて、手を伸ばして振った。


 ──え?まさかバレた?


 まるで私の想いを証明するかのように、次の瞬間にユニスはぴったりと私たちが隠れている曲がり角に視線を送った。


「二人のお客さんは迷子になりましたか?」


 私は歯を食いしばって前へ出た。


 それを見て、ユニスは手を半分までに上げ、前へ出ようとした妹さんたちの動きを止め、淡々と「おや、珍しい客人ではないか……『天穹姫』の妹、その離行道中以来、顔を合わせていないだね」と口を開いた。


 北エリアのルールに従えば、客人以外の内部職員が九姫に会うたびにお辞儀しなければならない、例え楼閣のオーナーでさえ例外じゃなかった。


 とは言え、姉がまだ煙雨楼にいた頃、北エリアの出身じゃないから、よく他の九姫と妹さんたちに皮肉を言われたり、パフォーマンス衣装が壊されたり、楽器の弦が切られたり、プライベートのものがわけもなく消えたりするなど、そんなことは珍しくなかった。


 私はお辞儀をせずに、真っすぐにユニスを見つめていた。


「頭が高い」


「最近はよく東エリアのジャンク置き場にいるから、もし北エリアの礼儀を忘れたら、ご了承ください」


 ユニスは微かにほうがんを細めて、それから急に少し口角上げ、きれいな目をぐるっと回って、後に曲がり角から出てくるエーデルを見つめ、優しい声で「こっちの方はどちら様ですか?」と尋ねた。


「月からやってきました一般人です。初めて煙雨楼に踏み入れてすぐに名高い『深紅姫』にご会いできて、誠に光栄です」


 ユニスは目を細めて、多くの継ぎ接ぎした痕跡を持っているそのスーツをちらっと見て、顔色一つ変えずに「月から来たVIP客でしたか」と言った。


 ……うん?これはある種の嫌味がさす皮肉?


 それともユニスには人を見る目がなかった?


「こちらをどうぞ」


 ユニスは手で意図を示し後に振り返って、妹さんたちに囲まれながら廊下の突き当りまで歩いて行った。


 エーデルは何の躊躇もなく後に続き、私も仕方なく足を踏み出した。


 暫くして、私たちは主に貴族を接待するのに使っている最上級の華房までやって来た。


 部屋は広く、かつ控えめだけど豪華なインテリアを持ち、鮮やかな花びらが描かれていた屛風で内と外の二つのエリアを分けた。外エリアは三組のテーブルと椅子が置いてあり、内エリアは板敷のステージ、一台のピアノと様々なきれいに収納されているパフォーマンス用の機器とものがあった。


「丁度いいところに来てくれました。わらわも幾つかの疑問を尋ねたいです」


 ユニスはソファーに姿勢正しく座り、手で座るようにと意図を示した。


 私はまだ少し躊躇っていたが、エーデルはすぐに向こう側に座ったから、私も一緒にそばに座った。


 レザーソファーは金属と違う触感を持ち、気持ちのいいはずだが、心がくすぐられたような感覚だった。


 そんな時に、一人のベールを付けている妹さんが淹れたての紅茶を持ち、純白の磁器製コップを私とエーデルの前に置いた。


「もういいから、全員外に出なさい」


 ユニスが言い放った後、部屋の各所にいた妹さんたちはお辞儀をして、次々と部屋を退出した。


「あらゆる怪奇な噂がこの基地に流れていることはごく普通のことだけど、しかし約半年前から、わらわも気になってきた噂が一つあって、何も客人と住民たちはよく奇妙な歌声が聞こえたとか……彼らは『群青の歌姫』と呼ぶけど、あなたは何か心当たりはないのか?」


 私は真っすぐにユニスの真っ赤な瞳を見つめ、平然として「さあ」と答えた。


「本当に?」


「群青の歌姫と呼ばれているのなら、もしかしたらお姉ちゃんの幽霊かもしれないだろう」


「この小惑星基地の人々は一度死んだら、何の痕跡も残らない……例え本当に幽霊だとしても、外の暗い宇宙に漂っているはずだ」


 ユニスは冷静に反駁した。


 華房には温度調節をするシステムがあり、いつでも快適な環境に保っていた。


 寒さを帯びていた風が足首近くの床から過ぎ、ガサガサとした音を立てた。


 本当のことを言うと、私は一度も北エリアの低温に慣れたことがなかった。


 宇宙航行をしている時に燃料を節約するために、船内の大半のシステムを閉じ、更に船内では宇宙服を身につけないと、低体温症になることが避けられないらしい。それはシステムでシミュレーションできない環境で、過去に闇エリアにいた経験を思うと、練習が必要とも思わなかった。


 エーデルは片手で磁器製のコップを持ち上げ、ちょっとずつ紅茶を啜り、会話に参加しなかった。


「──その歌姫のウォッチはあなたが持っているよね?」


 ユニスの口調には何の揺らぎもなかった。


「投げ銭を受けられるウォッチは全部中央エリアから配布された新品で、特にそれは『姫』の称号を得た九姫にしか所有資格がないもの、引退した際に返すべきだ」


「……お姉ちゃんが許可を貰って北エリアでパフォーマンスを始めた時に、この方面の業務を担当している中央エリアの職員に何回か難題を吹っ掛けられ、なかなか新品を手に入れなかった。だからこのスマートウォッチはメンテナンス工房のオーナーに依頼し製作したもの、例え第一姫になったとして、お姉ちゃんは変えずにすっとつけたままだ。どの楼閣の所有物でもないから、離行道中の後、一緒に月までつけていった」


「現在の第一姫はわらわだ。なのに前任のスマートウォッチを持っている。それだけでルール違反だ」


「中の投げ銭を使ったことがない」


「なら何で第一姫の幽霊のふりをして、北エリアで彼女の歌を歌うの?」


 私は答えず、ただ強く手を握りしめた。


 例え微かだけど、この部屋は小惑星基地のすべての場所と同じように、酸素供給システムのブンブンとした音が聞こえた。


 ブンブン、ブンブン、ブンブンと。


 余韻が残り続けていた。


「まだあの女が死んだ事実を受け入れていないの?」


 私は答えなかった。


「もしくは、未だに自分が置き去りにされた事実を受け入れていないの?」


 私はもう耐えられずに頭を上げ、憎々しげに「違う!」と叫んだ。


「わらわもあなたも置き去りにされた人だ」


 ユニスは平然として「あの女……『天穹姫』の目標はいつだってこの檻から離れること、一度も変えなかった。彼女が目標を達成した後に、ここに残っているすべてのものを気にすることなく、簡単に踏み台を捨て、一人で月へ行った」と言った。


「私は捨てられてなんかいない」


「わらわが知る限り、天穹姫は投げ銭を全額還元して、あなたにはその最下層の巣枠と幾つかの日記しか残らなかった。その後は全く消息がなく、手紙の一つも来てなかった。違うか?」


「お姉ちゃんと私のことを調べた?」


「この基地には宇宙の隅から隅までの噂が集まっている。例え遠い月でも、色々な情報が伝わってくる。わらわはただいつも通りに楼閣のどこかにいて、楽器を演奏して、歌を歌っただけ」


 ユニスは冷淡に右手を差し出した。


「どう考えようが、わらわには関係ない。とにかく、第一姫のウォッチを返してもらう」


 私は思わずポケットに入れているウォッチを強く握りしめ、怒りながら彼女を見つめ、「嫌だ」と叫んだ。


 拒絶の言葉は思ったよりも子供っぽかった。


 ユニスは叱るか、もしくは廊下にいる妹さんたちを呼んで、強制的にウォッチを奪うように指示するかと思ったが、彼女はただ席に座って、暫くしてからエーデルに視線を送った。


「月から来たお客さん、みっともないところを見せました。本日はどういうわけでこの楼閣に踏み入れましたか?」


 エーデルも同じように今までに見せたことのない真剣な表情を見せ、厳しい表情で「『天穹姫』と呼ばれているゾイさんと知り合っていますか?」と口を開いた。


「……知り合うという言葉にはもっと正確な定義が必要です。わらわの基準からすれば、知り合ってはいません」


「『天穹姫』はどんな人だと思いますか?」


「あの女は歌だけ上手い、他の方面は全部水準以下です。彼女はつまらない人です」


「それは初めて聞く評価です」


「他の人はあの歌声に惑わされて、理性的に彼女の本質を判断できません。とは言え、それも彼女の歌声がどれだけ人の心を惑わされているのかを間接的に証明しています……これだけじゃ正確ではありません。あの女は魂を使って歌っています。彼女は自分の魂を砕き、それを歌と化しました。例え一度も聞いたことのない曲でも、全員の心を震わせます」


 私は思わず姿勢を正した。


 ユニスの性格は傲慢で生意気だけど、しかし現在の「第一姫」になれたのは実力を頼りにしていた。


 それは疑いの余地がなかった。


 エーデルはこの評価について考え込んで、暫くしてから「数年前、『天穹姫』であるゾイさんが一人でこの基地に戻った時に、彼女と会ったことがありますか?」と続けて尋ねた。


「あの女はずっとわらわのことを見下していました。戻った後にわざわざとここにくるはずがないでしょう?」


 ユニスは不興そうに聞き返した。


「それは本当ですか?」


「わらわは噓をつく必要がありません」


「ありがとうございます」


 エーデルは頭を下げながら言ってから、きっぱりと立ち上がった。


「千華、行きましょう」


 その訳の分からない言葉を聞くために、わざわざ北エリアに潜入したのか?


 私は理解できないように眉をひそめたが、温度が極めて低いこの部屋に残る気がなく、離れようとした。


 しかしユニスは私たちよりも先に立ち上がり、優雅な姿勢でゆったりとした両手の袖を納まり、再度お辞儀をした。


「わらわはこれで失礼します。同じように月から来たお客さんがちょうどこの話題を持ち出し、お二人に会いたがっています。こちらで少々お待ちください。」


「客人?」


「でないと、二人はそう簡単に煙雨楼に入れないでしょう?」


 ユニスは含みのある言葉を終わらせ、胸を張って部屋を離れた。


 私は困惑しながらエーデルを見つめると、忽ち彼がやばいことになったような表情を出しているのを見た。


 次の瞬間、一人のスーツを身に着けている男性が凛として部屋に入った。


 毅然とした表情を見せ、前髪を全部後ろに流し、ハーフフレームの眼鏡をかけていた。鋭い眼差しには怒りが含まれていた。


 その人を見た瞬間、エーデルは驚きを隠し切れずに立ち上がり、膝がテーブルの角にぶつかって、身をかがめるほどに痛み、その激しい動きはどうやら肋骨の傷を引き裂いて、彼は思わずに鼻でうめき声を出した。


 スーツの男性の冷淡な表情は少しも変わらなかった。


「エーデル、ようやく見つけた」


「……何でここにいる?レオンスタ」


 え?知り合いなの?


 私は驚きを隠し切れずにその場に固まった。九姫のトップであるユニスが直々に接待し、見るからにVIP客である大物とはどうやって知り合ったのか分からなかった。


 エーデルは痛みに耐えながら立ち上がり、真っすぐに見つめ返した。


「事はもう終わった。最悪な状況になっていない。お前もその『深紅姫』に聞いたならわかるはずだ」


 レオンスタは答えず、ただ少し顔を振り向けた。


「この人が『天穹姫』の妹さん?」


「彼女はこのこととは関係ない」エーデルは急に小声で叫んだ。


 レオンスタの冷淡な視線は私に向け、その眼差しはまるで心の内を見透かされたようだった。今までに見慣れた軽蔑、嫌悪、嫉妬や渇望の眼差しとは全く違う見知らない情緒に、私は思わず怯んでしまった。


「行きましょう」


 エーデルはもう一度言った。


 私は無意識に立ち上がり、半分逃げたように部屋を離れた。


 長い廊下にはもうユニスの姿が見えなかった。彼女の四名の妹さんは廊下の両側に立ち、一斉に畏まってお辞儀をして、私たちがこの繁盛で素晴らしい、かつ歌声に囲まれている楼閣から離れるのを送った。

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