第4話 レンって名前の男子、日本に、どのくらいいるのかな?かわいい女神様は、話の結末も、エッチにしてくれるらしいよ?幸せになろう!

 「ああん…」

 女神様って、かわいいんだなあ。

 「間違えちゃった!レン君って、日本に、いっぱいいたよね?…え、レレン?マジで、大間違い」

 「ちょ…」

 「失礼、しました!」

 女神様は、窓から飛び出て、空を舞っていった。

 俺、ボー然。

 「レン」

 そういう名前のやつは、日本に、たくさんいるらしい。キラキラネームというわけじゃないようだが、流行り感覚のネーム。

 「生まれてきた子に、レンと名付ける」

 それは、良いよ。

 でも、今のような人違いが起こるから、皆と同じ名前っていうのも、ビミョーだよな。

 「皆と同じ名前が、良い。レンで、いこうね?」

 そう言いながら、こうも言う親。

 「皆と同じ子では、困るな。オンリーワンで!ナンバーワンに、ならなくても良い。もっと特別な、オンリーワンな子であってほしい!」

 何、言ってんだ?

 名前って、考えさせられるよ。

 窓枠に、こんな名刺が落ちていたことにも考えさせられるが。

 「あなたを救う、女神事務所へようこそ!私の吐息で、あなたを、気持ち良くさせちゃおうかな?60分、×万円。×××まで、連絡ください」

 俺は、見なかったことにしている。

 つか…。

 俺の名前って、何で、「レレン」なんだ?「レン」だったのなら、このまま、女神様と…。

 おっと。

 俺は、油断しすぎていただろう。

 女神様が戻ってきたことには、まったく、気付けなかったのだから。

 「見たわね!」

 3日後。

 「あの新卒と、連絡がつかないな」

 不審に思った社員が、アパートの大家に、連絡。部屋を、開けてもらったら…。

 1人の、とある新卒の死体が発見された。

 隣人が死んでいたことに、3日も気付かない国、日本。

 すげえ。

 「俺、死にます」

 あの遺書に書いた通りに、なった。

 新卒、死亡。

 「新卒志望」は、もう、古い。これからの時代は、「新卒死亡」だ!

 さようなら。

 新卒、死亡。

 女神様のゆくえは、誰も、知らない。

 俺のカバンに入っていた財布のゆくえも、誰も、知らない。





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

レン君って名前の男が多くて、かわいくてエッチな女神様がかんちがい。あ、あ…! 冒険者たちのぽかぽか酒場 @6935

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ