第3話 「一緒に、暮らさないか?」「…私で、良いの?」って、え?かわいい女神様は、いろんな間違いをしてしまう。それが、気持ち良い?ひひ。

 「かわいいよなな…」

 どうして、こんなにもかわいらしい女神様が、俺のところに、やってきたんだろうな?

 やっぱり、新卒的な俺の魅力に、引きつけられちゃったのか?

 ひひ。

 ひひひひ…。

 日本は、俺ら新卒の力に、恐れている。

 SNS世代に、恐れている!

 俺ら新卒は、罪深いくらいに、強すぎる。果てしなく、透明に近い、悪魔の色!って俺がいうのも、どうかとおもうが。

 ひひ。

 かわいいようなあ。

 俺も、女神様も。

 SNSでつぶれまくった、店たちも。

 「女神様?」

 「なあに、新卒君?」

 「俺、女神様と一緒に、暮らせるんですよね?」

 「そうよ?」

 「うひい…」

 「ねえ?」

 「何すか、女神様!」

 「生活する家は、どんな感じが良いの?」

 「そうっすねえ」

 「買うか、借りるか、利用するか?新しい住まいは、この3点で、考えてみたら?」

 「…え?何すか、女神様?」

 「買うっていうのは、マンション」

 「はい」

 「借りるは、賃貸住宅」

 「はい」

 「利用するは、有料ホームよ?」

 「…はい?」

 女神様の話を聞いていくうち、だんだん、不安になってきた。

 「何かこれ、違うんじゃないか?」

 有料ホームには、「介護付き」やら「住宅型」があるらしい。

 「教えて、あ・げ・るハート」

 「新卒天国、キター!」

 「介護付きと住宅型の、違いは…」

 もう、はっきりと、気が付いた。

 「それって…、女神様?」

 「なあに?」

 「老人ホームの種類じゃ、ないんすか?」

 すると、ばっさり。

 「あら?新卒のヒヨコちゃんだって、高齢者だって、同じようなものでしょ?」

 言い返せなかった。

 女神様と、ケンカをしたくはなかったし。

 「そうっすね。俺ら新卒は、高齢者レベルですもんね」

 俺自身が、言っちゃったよ。

 「…」

 きっと、あきれられてた。

 「そうっすね!俺ら新卒と高齢者って、同じようなもんすよね?」

 「…」

 だめだ!

 こんな空気は、変えてやれ!

 「さっすが、女神様!女神様の、言う通りかもしれませんよね!」

 それを言ったら、どうなるのか?

 ほめてもらえる女神様は、喜ぶかもしれない。

 が…。

 俺的には、どうなんだ。

 「そうよね?君たち新卒は、高齢者レベルハート」

 そんなの言われたら、どうすれば良い?

 「新卒的に、ピンチだぜ!」

 悩んでいたら…?

 「あん、間違っちゃった!」

 「へ?」

 「私、何、やっているんだろう?」

 女神様の声が、いやらしい。




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