第4話 そして僕らは有隣堂で



それから3日間僕のアパートに入り浸ったブッコロー


このままだと永久にこの鳥はここにいるかもしれないと危機を感じた僕は

【有隣堂しか知らない世界】をくまなく見て立派なゆーりんちーになっていた

本店の有隣堂が伊勢佐木町にあり撮影もそこで行っていることを知り

ブッコローを強制送還すべく僕は横浜に向かった。



『ここが有隣堂本店か』


ふてくされたブッコローを抱え店内に入ると店員が僕を二度見した。


『ブッコロー!?大変!

ブッコローが帰ってきた!ちょっと岡崎さんか郁さん呼んでー!』


バタバタと店員がやってきて


『ブッコローさがしたのよ!勝手にいなくなっちゃだめじゃない!』


『撮影溜まってますよ!しばらくは休みないですからね!』


『あなたが保護してくれたんですね。連れてきてくれてありがとうございます。』


わらわらと店員が集まってきた。

改めてこのミミズクはこんなに人を集める

マスコットミミズクだったんだなと実感した。


『いえ。本店の場所最近知ったので届けるのが遅れてすみません・・・』


『いいえーむしろ感謝してます!よーく聞かせておきますので!さ!撮影ですよ!』


『ええー!もう過重労働だよォー!もうちょっと休みちょうだいよォ!』



文句を言いつつちょっと嬉しそうなブッコローにホッとしていると



『あれ?冴納さん?』



え?振り向くとそこには



『え?桜庭さん!?』



競馬場のくたびれた姿より

バッチリメイクとファッションをしたOL姿の桜庭さんがいた。




『やっぱ!運命じゃぁああああん!!!!!連絡先聞けよォ!!!!!!』




ブッコローの嬉しそうな声が店内に響いた。


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R.B.ブッコローは競馬場でキューピッドになりたい たちばな @kkym_greenday

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