第3話 いざ大勝負の行方は!?



ブッコロー指南の元、馬を選び馬券を買った。観覧席でレースを待つ


僕は初めてだから単勝で少額を買って


桜庭さんはブッコロー予想の3連単で勝負してしまった。


僕のお金じゃないけどやはりみんなで予想した3連単は気になる。


ドキドキしながらレースをブッコロー実況の元見守る。


相当難しい確率だから多分外れてしまうだろう。でも

あんなに悲しい思いをした桜庭さんに少しでもいい事があってほしい

だから馬鹿みたいだけど彼女のために当たることを祈ってしまった。


結果



なんと大当たりしてしまった。



そこからはみんななんだかハイになっていたと思う


増やしたお金でそのあとも何レースもかけて・・・かけて・・・・




最後には大負けした。




桜庭さんには1万円だけ残った。



『ごめん。桜庭ちゃん。ブッコロー何倍にもするって約束したのに・・・

でももう1万あるね・・・もう一回勝負・・・する?』


『まだ勝負すすめるのかよ!もういいだろ!

桜庭さんもう引き時ですよ!いいじゃないですか!

桜庭さんのお金じゃなかったし!』


僕とブッコローが天使と悪魔のような口論をしていると


『ふふっ!あはは!わはははは!はははははっは!』


桜庭さんが突然大きな声で笑いだした


『ブッ・・・ブッコローが変な事言うから桜庭さん壊れちゃっただろ!』


『俺のせいじゃねぇ!まだ1万あるなら夢は捨てねぇだろォ!!!』


『ちが・・・ごめんなさい・・・ふふ・・・こんなにおもしろかったこと・・・

人生でなかったな・・・っっふふって思って・・・

もう失恋なんて吹っ切れて楽しんじゃったなってふふふっ!』


そういって涙を流しながら笑った彼女はとても、とてもいい笑顔だった。


『ブッコローさん。冴納さん、ありがとうございます。

まだ1万円ありますが、ここでやめます。』


『ええーやめちゃうのォ!』


『はい。この1万円はお二人にお礼で最後にみんなでご飯でも食べませんか?

なんか元彼のお金だったけど増えたり減ったりしているうちにこれは

私達のお金な気がして、みんなで使いきっちゃいましょ!』


『・・・そうだね!それがいい!パーッと食べよう!な!いずる!』


『・・・はい。ではごちそうになります』



みんなでご飯を食べてその日のレースを振り返って笑った。



『お二人のおかげで悲しい気持ちどっかいっちゃいました。

競馬もちょっとハマっちゃいそうです!へへ!

本当にありがとうございました!最高な1日になりました!ふふ!』


『こちらこそ、すごい1日を過ごせて楽しかったです。ありがとうございます。』


競馬場から帰る時彼女を駅まで送っていると

ブッコローが

『連絡先聞け!』

と何度も耳打ちしてきたが結局聞かないまま別れた。


悲しい失恋をした桜庭さんだ。しばらく恋愛なんてこりごりだろう。


でもやっぱりあの笑顔を見たとき

僕はちょっと彼女にドキッとしてしまっていたのも事実だった。


『ヘタレ男子めー!もったいねー!

あーあ!ブッコロー恋のキューピッドになりたかったのになー!』


『うるさいな。お前ももう帰れよ。僕は先輩に怒られるんだから』


『あーそれなんだけどさしばらくキミん家泊めてくんない?』


『は?』


『ちょっと妻とも喧嘩しちゃっててさぁ・・・ちょっとでいいから!ね!』


・・・先輩と同じ香りがするぞこの梟。

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