全ては始まったばかり
特別配信が行われている頃、神奈川県某所にある『有隣堂』という名称の書店。そこでは緊急会議が実施されていた。
その内容とは『有隣堂しか知らない世界』の特別配信を行うためのゲストを呼ぼうという話になっていた、のだが……。
「この人を呼べないかと考えているのですが」
社員の一人が推薦したのは、まさかのアーカーシャチャンネルだった。
しかし、連絡方法が分からないので出演打診メールを送ろうとしても遅れない状況である。
アーカーシャチャンネルの活動場所は小説サイトであり、動画サイトではない。それに加えて、YouTubeでチャンネルを持っているわけでもないのだ。
こちらのゲスト会議では時間中にゲスト候補は数名の候補が挙げられたのだが、決定には至らなかったのである。
候補に関しては改めて会議を行い、そこで決めるという流れになった。
会議終了後、ツィッターを眺めていたミミズクがいた。それがブッコローである。
「アーカーシャチャンネル……?」
そして、ブッコローはある決断をする事になった。
小説サイトを開き、検索窓でアーカーシャチャンネルと気ワードを入れて配信をチェックするブッコローが、そこにはいたという。
『今回もブッコローの二次創作を募集するコンテストの続きです』
今回の観測は、カクヨムで行われるブッコローの二次創作を対象としたコンテストらしい。
今まではコンテストの副賞に関しての解説で、実際に本編を書いたりしたわけではないのである。
『企業がYouTubeのチャンネルを持ったり、ツィッターのアカウントを持ったりするのは情報発信という意味でも欠かせなくなってきました』
『それ以外でも個人がSNSのアカウントを所持して情報発信するという意味でも、欠かせませんよね』
『その一方で、SNS炎上案件とか迷惑動画などの一件も問題視されているわけですが……』
その後はお題とは関係なく、企業アカウントについて熱弁を行う。
管理人としてはSNSアカウントの運用方法もあるのだが、それ以前に悪意ある炎上などは行うべきではない、というのを語りたかったのだろうか?
『観測テーマの方も語りつくてしまったので、今回はこれで終わりという事にします』
小説自体を書くのは、配信外でも行えるために問題はないらしい。
作業配信中に情報がSNS経由で拡散する方が逆効果ないのではないか、という事だった。
これは配信中でも語った事なのだが……。
『皆さんも、可能であればレッツVTuber、なのですよ』
最後の台詞は元気よく、管理人らしくはないような表情を見せることもあるが、今回に限ってはらしくないという訳ではなかった。
安易な収益化を狙っているわけではないが、管理人としては色々と……ある様子。
今回の特別配信がきっかけで、アーカーシャチャンネルが話題になる事を信じて次回の更新を待とう。
「こういった配信をしていたのですか」
小説サイトで一連の配信をチェックしていたブッコローは、アーカーシャチャンネルに関して改めて再認識した。
しかし、ブッコローの二次創作コンテストはこれを書いている段階では始まったばかり。
全ては、ここから始まるのである。
アーカーシャチャンネル特別配信企画『神奈川県の書店に存在する謎のミミズク、ブッコローに迫る』 アーカーシャチャンネル @akari-novel
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