『未来を映す七つの魔術』

　青木睦子はある“復讐”を果たすために雄星の前へ現れた。
　あの日の夕方、本を買いに行かせたのは睦子の従妹とその娘だ。彼女たちも雄星に恨みを抱いている。
　雄星は何でいるのか、と混乱していた。
「あんたのせいで妹の人生がぶち壊しになった。私たちの精神もボロボロ」
　そう雄星に語りかける。
「え、何のことですか？　僕が何をしたと……教えてください、僕が何をやったのか。分かったら謝りますから」
　本当に彼は何も覚えていないように見えた。仕方がなく、睦子は妹——和花の高校時代から今までを語り出した。