スコーンを焼く【KAC2023】

近藤銀竹

スコーンを焼く

 小麦粉。

 薄力粉だ。強力粉を使うとうまく行かないらしい。確かグルテンの量がどうとか理由があったはずだ。


 卵。

 全卵なのがありがたい。

 べ……別に卵黄と卵白にわけるのできないわけじゃないし。


 ベーキングパウダー。

 なんの粉だ?


 牛乳。

 みんなー牛乳たくさん飲もうぜ!


 砂糖。

 多分どのレシピで作っても強烈な罪悪感を覚える分量。完成品を買っているだけでは絶対に感じない、罪の意識。


 バター。

 こいつは砂糖以上の迫力をもって秤の上に鎮座する。もはや恐怖。「ズン」という効果音が聞こえてきそうだ。


 他に、チョコや胡麻、くるみがあっても美味しい。



 まずはバターと砂糖と小麦粉とベーキングパウダーを混ぜる。自宅用ならふるいににかけなくても大丈夫だ。手触りがホロホロに変わってくるはずだ。


 次に卵と牛乳を入れて混ぜる。

 混ぜ方は、


「ぐちゃぐちゃ」


 だ。


 この工程が「ぐちゃぐちゃ」なのは、本当にありがたいのだ。

 混ぜ方ひとつで失敗するスイーツもあるから。


 代表的なものには、マカロン生地の混ぜ方「マカロナージュ」があるが、普通のスポンジ生地でも、うまく混ぜないと膨らまないぺちゃんこスポンジになる。


 さて、混ぜたら生地を寝かせる工程があるが、実はこれもやらなくてもうまく焼ける。


 スコーンさん、親切すぎ。


 焼く前に食べやすい大きさに型抜きをする。厚さ約一センチメートルに伸ばしたら、好きな形に型抜きする。型抜きなどという小洒落た道具がなければコップで十分だ。チョコやナッツ類は混ぜ込まなくてもこのタイミングでグサグサ刺せばいい。


 さあいよいよオーブンで焼くときだ。我が家はオーブン機能付き電子レンジだ。


 焼き時間はさほど長くはない。


 焼き上がったら、熱いうちにひとつ摘み食いしよう。


 さあ実食だ。

 紅茶かコーヒーを用意して。

 クリームがほしいな。生クリームが王道だが、クロテッドクリームやサワークリームもよく合う。


 いただきまーす!

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