KAC20233 神の一品? 料理いや創造でしょ
久遠 れんり
料理創造
僕は山瀬淳、どこにでもいる20歳の大学生。
アルバイトの居酒屋で、厨房担当。
おかげで、色々な料理が作れるようになった。
彼女は、ホール担当。
かわいくて人気者。
彼女が入って来てすぐ、告白して付き合うようになった。
そして、そんなに時を置かず、同棲をするようになった。
なぜか、それは彼女の家に遊びに行ったときに、気が付いてしまった。
コンビニ弁当とレトルト。それにインスタント。そして、ぎっちりと詰め込まれた冷凍食品。
これは駄目だと忠告をして、それを理由に俺が転がり込んだ。
そこから俺は、目に見える人の為に、料理を作ることに喜びを覚え、ガンガンと腕を上げた。
そんな俺を見て、何かを思ったのだろう、一度彼女が料理を作ると言い出した。
その様子を見て、俺は期待したが、料理中に漂う強烈な酢の匂い。
次には酒。
彼女は、作る前なんと言った?
「今日は、肉団子の甘酢和えを作って、その他には、肉じゃがとお味噌汁。鶏のから揚げも良いわね」
確かそんな事を言っていたはず。
酢の匂いは、甘酢か?
酒は、肉じゃが? まあ、みりんと醤油、砂糖と和食の定番調味料はまだ昨日あった。
そして、数十分後聞こえて来る
「ギイギイ」
という謎の鳴き声。
その日おれは、泣きながらゴブリンの頭を殺した。
彼女は女の子。
それも女神のような。
きっと料理と言いながら、生命創造をしたんだろう。
おれは、横で涙を流している彼女に言った。
「絶対料理はするな。愛するキミの為にもっと色々覚えるから。だからお願いだ」
そう言ったのが、数か月前の事。
そして、今俺の横で、彼女は包丁を握り、なぜか卵を割ろうとしている。
いいや、口は出すまい。
横目で見ながら、俺は今晩の料理をしている。
「ねえ。淳。鳥って何を食べるの?」
そう聞く彼女に手には、なぜかヒヨコが乗り「ピヨピヨ」と鳴いている。
そしてその下には、ぐちゃぐちゃの謎の生き物が口を開けていた。
KAC20233 神の一品? 料理いや創造でしょ 久遠 れんり @recmiya
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