ぐちゃぐちゃといえば

武藤勇城

↓本編はこちらです↓

断じてホモではないですよ(?)

ある愛子あいこ憂人ういとら料理学校の物語。

学校の先生はきいさん上意下たつだれからも愛

され服のせんすも◎年齢を感じさせないので、

「お洒落は若さの秘訣でしょうか」なんて愛子

が年齢やファッションの話題を振ると「おやま

あありがとうね。若い子に話を聞いたりして、

買物の参考にしているの」と笑って「でも最近

は買えないのよねえ」口籠りました。教室が始

まる時間です。今日の授業はニラ入り卵焼き。

はじめての生徒、憂人がいるので初心者ようの

ない容です。まずニラを刻みます。「慎重にゆ

びを切らないようにね」きいさんは心配顔でう

い人の危なっかしい包丁捌きを見守っていると

て元が狂ったか、切っ先が爪先を掠めます。む

い識に手を出すきいさん。「今日は私が」とあ

い子も助け船を出しました。憂人には暫く包丁

の扱いに慣れるまで、野菜や肉を切る役を任せ

てはいけない。きいさんは秘かに、そう心に誓

いました。次は卵です。殻を割って、ボウルに

いれます。憂人が割ったボウルには、沢山の卵

と殻が入っています。愛子は楽し気に笑ってか

ら、殻を一つずつ丁寧に取ってあげました。そ

んな初心者憂人の出番です。卵とニラを混ぜま

す。ぐちゃぐちゃと。力任せに。気泡が沢山う

じゃうじゃと出来ました。最後は焼きです。も

える憂人ですが、焼き上がりは微妙でした。お

わんのご飯と先生特製の具沢山豚汁を見た憂と

「だい好物なんだよ」ケチャップをかけ「いた

だあきまあす!」「普段はカップ麺だけ。たま

に飯を外で食べたい。貧乏だし」と憂人。みん

な浮かない顔。「物価高で服も買えなくて」き

いさんも言います。北欧戦争が長引かされて、

日本中がインフレ中。近所にあるパン屋さんの

パンでさえ。あらゆる物の値段が戦争によって

高騰しているのです。「もう電気代や水道料金

が払えない。とおとお家のじやぐちの水さえ出

なくなりそう」と愛こにぐちをこぼしました。

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