頭ン中ぐちゃぐちゃの子に告白されました。なんか言ってはいけないことまで口にしています。

青猫

本編

「つ、付き合う事を前提に結婚してください!!」


突然、女子から求婚された。

しかも、クラスで一番の美少女と名高い日高さんに。


教室のど真ん中で。


教室全体に沈黙が流れる。


「あ、いや、ま、間違えた、つ、結婚を前提に付き合ってください!?」


俺は彼女の目をじっと見つめる。

すると彼女は顔を真っ赤に染めて、


「あ、えっと、ち、違うんです!!?こ、これは罰ゲームで!!?」


さらに日高さんはテンパる。

いや、それは言っちゃいけん奴じゃ?


「す、好きな人に告白してってやつで!え、えっと!あ、今のは違って!!」


日高さんの目はぐるぐると回っている。


「祐樹君とは、その、ちゅーとかその先もしたいなって!!あ、いや!!」


——あ、俺の名前呼んでる。

日高さんの頭には湯気が昇っている。

見ていて楽しくなってきた。


「そ、そんな事は思ってないですよ!?だ、大丈夫です!」


そう言ってあたふたと手をぶんぶん振って否定する日高さん。

すると彼女はとんでもない行動に出た。


「ほ、ほら!私のパンツ見せますから!」

「ちょ!?」


そう言って日高さんはあろうことか自分のスカートをたくし上げようとしてきた。

俺は慌ててその手を止める。

周りで呆然と眺めていた彼女の友人も慌てて止めに入る。


「ちょっと、留美!それはやばいって!」

「落ち着いて、日高さん!」


皆で抑えにかかるも日高さんは


「えぇ!えぇ!私はやる時はやる子なんです!」


とか意味不明なことを叫んでいるし!

やばい、止めないと、日高さんが痴女になってしまう!

日高さんの焦りがうつって、俺も含めて皆あたふたとしている。


「ええい!ままよ!」


俺は咄嗟に日高さんの口をふさいでしまった。

……俺の口で。

日高さんは目を見開いた後、


「きゅう」


と言って倒れてしまった。


「ほ、保健室!!」


俺は日高さんをつれて保健室に駆け込む。

明日から、「セカセカップル」と呼ばれるようになることも知らずに。

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頭ン中ぐちゃぐちゃの子に告白されました。なんか言ってはいけないことまで口にしています。 青猫 @aoneko903

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