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『不格好であってもタピオカパールを越えるプレゼントは存在しない』


私はタピオカパールを送る事に固執した。

タピオカパールを結婚20周年に送ると言ったら、誰もが笑うだろう。

しかも、手間をかけたとはいえ、岩石のような不格好なタピオカパールだ。

それでもタピオカパール以外に最適なプレゼントは存在しないと思っている。

私と妻の間に限ってだが……

初めてのデートで食べた、ココナッツミルクに浸ったタピオカ。

それが、妻との関係の始まりだったからだ。

あれから20年以上経った。

5年前に妻は亡くなり、学生時代にタピオカを食べたレストランも存在しない。

タピオカ自体は、たまにブームになるが、私達の思い出のタピオカとは異なる。

私達の思い出のタピオカは存在しない。

タピオカなんて流行りが過ぎれば忘れ去られるものだと思っているだろう。

そんな事は分かっている。

それでも私は忘れたくなかった。

タピオカが妻との大切な思い出だったから。

今でも私の思い出の中で輝き続けるタピオカパール。

思い出に流行りも廃れも無い。

世間がタピオカに興味を失っても私は忘れない。

色褪せない妻との思い出と一緒に……

だから私は結婚記念日にタピオカパールを送る。


『君に送るよ。私達の青春の輝きの証を!!!』


True END:結婚記念日にタピオカパールを送る。


最後まで遊んで頂きありがとうございました!

鹿児島編と沖縄編は途中経過は異なりますがエンディングは一緒です。

別ルートも遊んで頂けると嬉しいです。


プロローグに戻る。

https://kakuyomu.jp/works/16817330654039120269/episodes/16817330654039133963


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結婚記念日にタピオカパールを送る 大場里桜 @o_riou

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