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私は作ったタピオカを自分だけで食べる事にした。
妻には他のプレゼントを用意しよう。
私が作ったタピオカパールは、妻が好きだったタピオカパールとは似ても似つかない。
これを墓前に添えたら、綺麗な思い出を汚してしまうような様な気分になる。
思い出の中のタピオカパールは、宝石の様に輝いていたのだから。
一口食べると、口の中にココナッツミルクの甘い味が広がった。
『甘いな。それ以上に、あの頃は甘かったけどな』
学生時代、妻と入ったレストランで食べたココナッツミルクに漬かったタピオカ。
当時も独特な風味が苦手だったが、20年以上経った今でも少し苦手である。
それでも妻との思い出が勝り、何故か美味しいと思えてくる。
あの当時は必死だったから、デートにバイト代をつぎ込み過ぎて、少し後悔した事もあった。
今となっては全てが良かったと思っている。
あの頃は常に必死で苦しい事もあったが、毎日が輝いていた。
学生時代の気分に戻った今の私なら、新鮮な気持ちで最高のプレゼントを選べるだろう。
『さて、何を送ろうかな。思い出に負けない最高のプレゼントを用意しよう!!!』
NORMAL END:最高のプレゼント
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