サポ限にかいていたこと47 感動させよう・4
◆心情描写と心理描写について
どちらも、登場人物の内面を描写した文章を指します。
心情描写は、登場人物の感情が主軸となり心で思ったことを描く。
心理描写は、登場人物の感情が主軸となり頭で考えたことを描く。
どちらも内面で「思った」「考えた」であり、内容にウソはないものの、人は「本音と建前」「本意と不本意」「強がりと弱音」「意識と無意識」「俯瞰する心境と考え」など、複雑に思ったり考えたりしています。
すべてを理解できないかもれしれないけれども、これらを区別し、心理描写と心情描写の違いを把握することで、描写を使い分けることができるでしょう。
描写には、心理描写や心情描写だけでなく、内面描写や情景描写、背景描写や人物描写など、物の形や状態あるいは心に感じたことなどを表した説明がいろいろあります。
明確な使い分けはなされていないものの、分類してみると次のとおり。
人物描写は、登場人物、キャラクターの描写。
背景描写は、背後の事情、後ろの景色を描写。
情景描写は、誰かの視点を通した場面を描写。
内面描写は、登場人物が心で思っている描写。
心理描写は、登場人物が内面を分析する描写。
心情描写は、主人公や登場人物の感情を描写。
例えば女子高生が主人公の作品で考えてみる。
人物描写は、ブレザーの制服姿の女子高校生。
背景描写は、帰宅途中に寄り道するのは禁止。
情景描写は、自宅の近所にあるコンビニ店内。
内面描写は、どちらにするか、で悩んでいる。
心情描写は、食べたいけれど、どれも高いな。
心理描写は、節約しなければ、と悩んでいた。
分類しようとすればできるものの、「情景描写」「心理描写」「人物描写」などは分けるのではなく重なって書かれます。
登場人物の視点がみている情景などを描写することで、読み手は書かれている情景をイメージします。
書き手が思っている情景とは必ずしも正確ではなくとも、できるだけ同じか近くなること望んで文章化します。
その際、情景をみている登場人物の心理や、人物の性格や人格などを描いて、読み手にわからせたりします。
例えば、主人公視点で風に飛ぶ木の葉を見つめている描写をえがくことで読み手に、主人公の現在の心理や性格をも感じさせることができます。
「主人公は〇〇と思った」と書くのも、心理・人物描写には違いないけれど、表現としては稚拙かもしれません。
そのため、登場人物の感情を伝えるためにも「感覚」「比喩」「モノローグ」「行動」「反応」を描くことで、心情を描写します。
端的にいえば、「遠景、近景、心情」で心情を描写します。
遠くに見える景色を描き、手前の景色や登場人物の状況を描くことで距離感を表現したあと、胸中の心情を描くと深みが増します。
また、「情景、語らい、共感」で共感を描写します。
言葉に表せないほどの景色を眺めつつの語らいは、言葉も弾み、互いがおぼえた共感は、読者の共感ともなって忘れられなくなります。
ほかには「体験、気づき、普遍性」で意味あいを描きます。
主人公の、個人的な体験を通した気づきから、どう社会に関わっているのか、普遍的な意味合いを見出していきます。
たとえ主人公が体験したことが特殊で非現実的だったとしても、そこから得た気づきを、現実的なものとして捉えることで、読み手に自分ごとのように思ってもらえるようにします。
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