サポ限に書いていたこと32 小説が書けなくなったとき・4 わたしの感想の書き方
★わたしの感想の書き方
一、作品のタイトル、作者名、アドレス
いわゆる見出しです。
二、作品のログライン
三十字で作品内容を書くのを理想としています。
読む人にわかりやすくしようと、たまに詳しく書きすぎて長くなることがあります。
二、ちょっとした感想
忙しい人向けに、一言感想を書くようにしてます。
作品タイトルも作品の一部なので、感想を書くこともあります。
「誤字脱字、文章の書き方云々は目をつむる」文言もここに書きます。受賞作が書籍になるときに必ず校正等の手直しが入ります。以前は、編集が読むに絶えれるものしか選考されませんでしたが、いまは面白さが重視されていますので、多少の誤りは気にされません。とくに十年二十年で寛容になりました。
個人的に読む際には気になります。
疑問符感嘆符あとのひとマスあけや、三点リーダーやダッシュのふたマス使うなどは気になりませんが、誤字脱字は引っかかります。
音声読み上げソフトを利用して作品を読んでいると、とくに意味がわからないときがあるので。
三、主人公や人称、文体
誰が主人公で、一人称なのか三人称なのか。文体の特徴などを書きます。文体に関して、もう少しこだわって書きたいです。(たとえばリアルな作品で硬く角ばっている印象の真体、エンタメやファンタジーなど丸みのある行体、ファンシーやコメディなどぼかしや空白をいかす草体などの表現を使いたい)
ラノベやライト文芸の作品が多いせいか、最近おざなりになってきています。改善したいと考えています。
四、どんな中心軌道で書かれているか
中心軌道とは、作品を通して書かれている主人公の葛藤の流れのことです。群像劇のような多視点の場合は、中心軌道は複数存在し、複雑化します。
わたしがしているのは主人公、もしくは準主人公の中心軌道を抜き出して、どのような作品なのかあらすじにまとめています。
主人公をX、敵対者はY、環境などの関係性はZで表す。
中心軌道には、いくつか種類があります。
・男性神話
社会的にも認められたなにかを成し遂げる主人公。
名もなき若者が、数多の試練を乗り越えて英雄へと成長する。
Zを理想とし、影響を受けているXは、独自の才能を感じさせつつもいかんせん未熟である。ある日、Zを喪失したXは、ZとちがうYの指南を受けて才能を伸ばしていく。そんな矢先、XはYも喪失し、進むべき道を失う。状況を打開にするには、X独自の才能をか発揮しなければならない。XはZの影響とYの影響の双方を活かし状況を打開。X独自の才能を掴み取る。
・女性神話
自分が自身の本来の姿を認めることで、なにかへと変わる主人公。主人公が向き合うのは、抑圧されている自分自身。
Xは過去を隠して行きていることで、Zという現在を手に入れている。そこにYという過去が現れ、Xを本来の姿へ誘う。やがてZが悪化。XはYを救うため、過去を認めた行動を取りYを駆逐。同時にZも失う。Xは新たな本来の姿(未来)を求めて旅立つ。
・絡め取り話法
明確、確実に推進力のある中心軌道が存在するとき。
XとYは信頼関係にあるが、最近不協和音が漂っている。そんな矢先、求心力のあるZの出現にXとYの関係は破綻する。やがてZに関わりすぎたXは本来の力を失ってしまう。Xの存在価値に改めて気づいたYは、Zと対峙し駆逐する。Xは本来の力を取り戻し、Yとの信頼関係が復活する。
・メロドラマと同じ中心軌道
XとY、もしくは今日つしてクリアしなければならない障害を複数用意する。Xの能力、Yの能力ではクリアできないものにする。個々の障害を克服できるサブキャラクターを用意。クリアする度にサブキャラクターは退場するエピソードを組む。クリアすることで彼らが個々に成長できる短い軌道を与える。個々の障害がクリアすることで、中心軌道が前に進むようにする。
・それぞれの人物の思いを知りながら結ばれない状況にもどかしさを感じることで共感するタイプ
XはYを誘惑したり、騙したりするが、Zを手に入れるため。やがてYは本来持っている力を発揮。XとYの関係性は逆転する。XはZを失うか自ら放棄し、Yとの関係性が再構築される。
・才能ある人物の挫折と成長の物語
自他ともに認める才能の持ち主Xが来るべき状況Zに備えるコミュニティに所属し、対立思想を持つYとの軋轢をくり返していく。やがてXは自信過剰が祟り致命的ミスを犯す。自信を喪失したXが去った矢先、Zの状況が発生。コミュニティはXの才能あ必要となる。舞い戻ったXはYとともにZを打開、自信を取り戻したことで生まれ変わる。
五、構成や構造など
作品にもよりますが、どんな構成で書かれているのか見ます。
三幕八場構成で書かれているのか、恋愛小説や泣ける話、ホラーミステリーの構造なのか、といった具合です。
小説や映画など、いい作品や受賞作は、三幕八場の構成になっていることが多いです。
長編作品の作りをみるときに参考にします。
ホラーミステリー作品のパニックものには、十段階の構造があります。それに準じて書かれているかなども見ます。
面白いと感じる作品には、かならず主人公自身が殻を破る瞬間があります。
よくある構造としては、前半はミステリー要素が原因で受け身がちな主人公が、反転攻勢のシーンを経て、後半のドラマを積極的に動かしていくものがあります。
二時間ドラマや時代劇、アニメや特撮などでもよく見られます。
反転攻勢のシーンのなかで、小さな殻を破る瞬間を入れることで、前半のミステリー要素はどうでもいいから後半は理性的にみるのではなく感情的にみてくださいというメッセージになっているなどです。
また、思考や性格が変わっていく過程の順序、キャラや情報を認知していく順番がうまく書けているかなども見ます。
冒頭の書き方もみます。
主人公の名前や人種、性格や気性。職業や服装、体格、立場、関係、状況が早い内に読者に伝えているのか。読者の興味を引くキャラクターの紹介がされているのか。
キャラ紹介と興味を引くことができる出来事の、両方が書けているか。
読者に疑問を投げかけて興味を惹かせているか。
一文は長くないか。
読みやすいか。
句読点はどうか。
地味になっていないか。
描写やセリフはどうなっているのか。
そうしたところなどを読みながら、良いところを見つけます。
また、もっと良くなりそうなところがあれば、建設的かつ具体案を出しながら改善策を考えてみます。
批判はしません。
六、総括
読後の感想をそえます。
読み終えて、タイトルを読んでは作品全体を思い返し、どう思ったのか、感じたかなど、いろいろ書きます。
気づいたことなどもいろいろ。
だいたいこんな感じです。
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