サポ限に書いていたこと31 小説が書けなくなったとき・3
■でもやっぱり書けない人
けれど、それでも書けない。
と、嘆く人に、わたしがやってみたことを書きます。
参考にしてみてください。
*(忙しい人は飛ばしてください)
わたしが活字が読めなくなったとき、活字のない世界へいけば、ストレスも軽減すると思いました。
が、外に出れば景観を壊すほどの看板広告に溢れ、商品の裏側には呪詛のごとく成分表示がびっしり。
テレビを付ければ、主演者のセリフまでもが表示され、手元のネット画面はさらに文字、文字、文字。
活字牢獄からは抜け出せないのだと諦め、読む練習をすることを選びました。
ときはコロナ蔓延自粛時。
ネットを使って読む練習にと考えますが、ネット記事は内容も楽しくない。そんなときにカクヨム甲子園の受賞作品に目をつけます。
若さと、やる気に満ちた意欲ある作品ならば、元気もいただけると考えたからです。
ただし、読むならば、感想は必要だと思いました。
わたしの理由はどうあれ、一生懸命書いた作品に対して誠意をみせなくては、と考えたわけです。
ご存知のとおり、カクヨムは小説投稿サイト。
利用者のほとんどは、自分の作品を書く人です。
書く人に対して読む側の感想は、「面白かったです」「つまらなかったです」みたいな、簡単なもので済ますわけにいかないはず。
子供ではないですし、作品を書いた高校生も大人。
相手が見えないからこそ、作品を通して一人の人間として扱い、接するのが大事と思い至りました。
わたしの書いた感想を読むことで、なにかしらの気づきや助けになるものでなければならない。作者と同じ書く側の立ち、良いところを見つけては褒め、いま以上に良くするにはどうしたら良いだろうかと一緒になって考えたことを添えて応援する、そんな感想を書くことにしました。
そもそも感想とは褒めて応援するものであって、貶したり、悪口を書き連ねたりするものではないのです。
活字が読めなくなったということは、書けなくなったことも意味しています。そんな人が感想を書くのです。読むこと以上に大変でした。
感想を書くにあたり、わたしの手元のノートに記してあった、『書けないときにすること』を参考にしました。
活字が読めなくなった人が荒療治のためにすることではないとは思ったのですが、読む練習と同時に書く勉強にもなるなら感想を読む人にも役立つかもしれない、と思ったので採用しました。
▼書けなくなったときにすること
小説が書けなくなったとき、映画やドラマ、アニメや小説などを見ながら、「どうして面白いと思えるのか」「この作品はどうやってできているのか」を読み解くことをします。
作品をみながら、ノート片手にメモっていくのです。
とくに、自分が面白いと感じた作品で行うとよいです。
書くのは次の三つです。
一、作品の構成、あらすじを書けるだけ書く
粗いところは粗いままでいい。
細かいところはできるだけ細かく書く。
二、構成、あらすじから一項目選ぶ
選んだ項目に関して、なんでもいいから書く。
三、好きなところから並び替えし、整理する
映像作品の場合、アクションや俳優の演技、音楽などが場面を盛り上げている場合もあります。
ノートには、縦軸に「主人公視点」「協力者視点」「敵対者視点」「その他」を設け、横軸にシーンナンバーとし、それぞれのシーンには誰が登場し、誰の視点で描かれているのか、ストーリーの節目節目のエピソードなども書き起こしていきます。
いわゆる、作品から脚本を書き起こす逆バコを作るのです。
お話作りがうまくなるためのストーリー分析、と同じです。
ちなみに、次の通りです。
一、目的の整理
「誰が」「なにを」「なぜするのか」をキャラクターごとに書く。
主人公以外も分析します。
これをすることで、強い動機付けができているのか、目的や動機付けの確認をします。
二、情報出しのタイミング
キャラクターの情報が、いつ出てくるのか。
同じく、キャラの説明がどのタイミングで出されるのか。
映像のある映画やドラマ、漫画と、小説などでは若干違います。
三、作品のログライン
作品の売りであり、何が面白いのか。
一行で、どんな作品かを説明します。
わたしが『カクヨム作品を読んで』『カクヨム甲子園の作品を読んで』で行っている書き方の基本はこれらに準じ、作品の良いところを褒めたり、さらに良くするにはどうしたら良いのかを一緒になって考えて応援したものを書いて、感想としています。
感想を書くことで、どのような作品づくりをされているのかもわかるので、わたし自身のためにもなっています。
また、読んだ人のためにもなるように書いています。
もちろん、わたしの書き方が全て正しいというつもりはありません。が、第三者から「このような構成で書かれていると読めます」と、作品を俯瞰したものを感想として公開しているのです。
だから、通常の読書感想文とは少し違います。
たまに「批判」「分析」と言われます。
ただ、批判も分析もしているつもりはないのです。
なぜなら、子供のころから「このお話はどうやってできているのだろう」と思いながら見てきたやり方だから。純粋に作品を楽しんでいる人とは、少し違う見方をしてきただけです。
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