サポ限に書いていたこと30 小説が書けなくなったとき・2

■書きたいのに書けない人


 行き詰まるのではなく、書きたいのに書けない、アイデアがわかない、才能の枯渇だと喚いてスランプとなり、小説が書けなくなる場合があります。

 その場合も同じです。

 書けない自分自身の状況を分析します。

 原因はおそらく、三つのうちどれかです。

 ひょっとすると、二つ、あるいは全部の人もいるかも知れません。


・身体的原因

・精神的原因

・悩み性


▼身体的原因


 身体的原因で小説が書けなくなることがあります。

 ストレスとは、「疲れ」です。

 人のストレス(苦しさ)は、活動量と回復力によって決まります。

 三十五歳を境にして回復力は下がり、仕事や私生活は忙しくなり、疲労はどんどん上がります。


 うつは、三段階で訪れます。


一、不調段階:頭痛や吐き気、耳鳴りや腰痛の痛みなどなどに襲われ、病院を受診しても「たいしたことない」と言われる。


二、別人段階:いつもの自分らしくない感じ方や考え方、イライラしたり、人を怖がったり、今までしたことのないミスをする。


三、希死念慮段階:「死ぬ気になれば、なんだってできる」が口癖になってくる。


 体が弱ると心が弱ります。

 体の不調は、疲労が蓄積されているサインです。

 元気なときは、疲れはすぐ回復します。

 心が疲れているときは三の三乗、つまり二十七倍の疲労度があるので、苦しさも大きく、回復まで時間がかかります。

 休むとは、「睡眠を取ること」です。

 なにもせず、ダラダラしていればいいのです。

 横になって漫画やアニメ、ゲームをするのは休みではありません。

 二週間休めば良くなります。

 昔の人は疲れたときは一カ月、湯治に行ったものです。

 食事、睡眠、休憩を取る。

 必ず睡眠時間を確保すること。

 疲労は溜まっていくので、こまめに確実に睡眠すること。

 しなくてもいいことを決めて、とにかく睡眠を優先します。


 人の体は、食べたものでできています。

 栄養バランスの取れた美味しい食事を食べましょう。

 インスタント食品やコンビニ等の食事では、栄養バランスが偏っている場合があります。

 ストレスにより、体内で炎症が起きていると思われます。炎症を抑える食材を選んでください。

 喫煙や飲酒も控えてください。

 寝ていても、深く睡眠が取れていないかもしれません。

 昼以降のカフェイン摂取はやめてください。

 コーヒーを飲んでいいのは午前中まで。

 一日に二杯まで、と決めましょう。


 お風呂は、シャワーで汗を流すだけでなく、湯船に浸かりましょう。

 冬なら四十度以上あってもいいですが、夏なら三十九度くらいのお湯に入って、手足をもみほぐして血行を促し、体を温めます。

 入浴剤をいれるのも良いです。

 足を伸ばして入っていただきたいですが、伸ばせなくても構いません。

 入浴してから一、二時間してから就寝してください。


 ストレッチや、リンパを整えることも効果的です。

 マッサージをはじめとしたボディーケアをすることで、疲労の蓄積も軽減します。

 治療院やサロンに足を運んだり、あるいは自分自身でもみほぐしたり、流れを整えたりするといいです。

 自分でされる場合は、入浴後の体が温まってほぐしやすいときにするのがよろしいと思います。


 寝るときの環境も整えます。

 ライトを消して、室内を暗くしてください。

 外の音を遮断するのも安眠に良いです。

 防音や遮光カーテンをかけてください。

 なければ、アイマスクと耳栓をしてください。

 人生の三分の一は布団で眠りますので、気持ちよく眠れる寝具を用意することをおすすめします。

 枕が高すぎたり、硬すぎたりするのも良くないです。

 匂いも効果的です。

 エッセンシャルオイル、アロマオイルを使うのも効果的です。

 一〇〇円均一などの安いのは避けましょう。

 香りも良いものを選んでください。

 脳内の縫線核はセロトニンを分泌し、身体を急速へと誘う助けをしてくれるラベンダーがおすすめです。

 他にも、マージョラムやカモマイル、イランイラン、フランキンセンス、ローズウッドなどがおすすめです。

 寝る前に、ノンカフェインのハーブティーを飲むのも良いです。

 カモマイルやベルベーヌ、ペパーミントもいいです。


 それでも良く眠れない、あるいは、そんなことできない場合は、お昼寝をしましょう。

 とにかく質の高い睡眠時間を確保してください。

 体を休ませなければ、疲れは取れません。



▼精神的原因


 精神的原因で書けなくなることがあります。

 考え方をシンプルにします。

 まず一つめに、自分と他人の問題を分けます。

 相手の判断や感情は相手の問題であり、自分と切り分けます。

 二つめに、コントロール可能なことと、不可能なことに分けます。

 思い悩む前にできることはないか、具体的な方法を考えます。

 相手は変えられませんが、自分は変えられます。だから自分ができる具体的な行動をとるのです。

 三つめは、不安が起きるときの確率と、起きたときのダメージを判断します。 

 不安や悩みを、いたずらに妄想してふくらましてはいけません。

 冷静に、リスクが起こる確立と、起きたときのダメージを判断します。

 四つめに、事実と意見を分けます。

 感じたことが客観的事実か、自分の意見(主観)なのかを見極めます。

 五つめに、問題と感情を分けます。

 問題と感情を切り離し、冷静に問題だけに対処します。

 事実と意見、問題と感情を混同するから、人は余計な妄想をして悩んでしまうのです。


 外的ストレスを遮断するのもいいです。

 情報には筋があります。

 ツイッターやYOUTUBEなどから情報を仕入れている人と、テレビや新聞から仕入れている人とでは、社会の見方が違うように、どういった筋から情報を得ているかで個人の思想や考え方が決まってきます。

 とくにネットの情報は、嘘や作り話、勘違いに冗談もあり、どんなに分析に長けた人でもだまされることもあります。

 テレビや新聞は、発信元が明らかになっているとはいえ、それぞれの思想による見方で伝えています。

 その情報と、自分の人生生活や考え方と合致していない場合、情報の齟齬に踊らされて疲れてしまうのです。

 スマホやPC、テレビや新聞などのメディア情報から遠ざけるのは効果的です。

 

 自分がいかに疲れているのか、周囲に話すのもいいです。

 わかってもらうことで、心が軽くなることもあります。

 できるなら、信頼できる相手が望ましいです。

 不安や悩み、罪悪感を抱えているのなら、神社やお寺参りを習慣づけると良いです。

 神様がいるいないは別にして、あるものは利用しましょう。

 自分が抱えている悩みを神様に預けてしまうことで、楽になればいいのです。そのために、わざわざ怪しげな新興宗教に加入する必要はありません。

 気持ちが大事なので、お賽銭もなくていいです。

 神社やお寺参りを続けることで、他のことを考えなくなり、散歩にもなり、小旅行もし、素敵な景色や美味しいものを食べたり飲んだり、誰かとあったり、何かを発見したりと、気持ちが楽になっていきます。


 

▼悩み性


 自分の作品は面白いのか。

 他の人の作品のほうが面白いのではないのか。

 自分には才能がないのではないのか。

 などなど、あれやこれやと思い悩んで書けなくなる場合があります。


 悩みとは、心の反応です。

 反応しないで理解すればいいのです。

 判断とは、頭の中にしかないただの妄想、虚構であり、存在しません。だから、ジャッジせずに手放せば良いのです。

 悩み=無駄な反応をしないために、心の分析をします。

 まず、心の状態を言葉にします。

 次に、感覚を意識します。

 最後に、客観的にみて分類するのです。

 たとえば、

「怒りとは、心臓がバクバクしている状態」

「貪欲とは、欲にまみれて顔が変になっている状態」

「妄想とは、顔がにやけている状態」

 といった具合に。

 幸せになりたいのなら、快の反応を大事にし、不快な反応をしないようにします。


 人には、やる気を奪う五つの心があります。

・五感の快楽に流される心。

・他人への悪意やストレスなどの怒りの心。

・楽しようとするやる気のない心。

・雑念だらけで落ち着かない心。

・自他ともに将来に悲観する疑いの心。


 五つの心を感じたら、すべきことがあります。

 一つめは、妨げが来たと客観視してください。

 二つめに、自分を奮い立たせる明確な目標をもってください。

 三つめは、反応しないでください。

 四つめは、あなたの快の反応をたのしんでください。

 

 自分や他人を判断しないためには、「私は私を肯定する」と呪文のように唱えて、一歩ずつ歩きながら自分の感覚を感じながらすぐに外に出て、広い世界を見渡してください。

 自分のやる気を奪う心や、他人に羨むことより、自分自身が求める快の反応、創作活動へ邁進することに集中するのです。


 甘いおやつを食べるのも一つの方法です。

 脳の栄養が足らない場合も考えられます。

 脳の栄養はブドウ糖です。

 はちみつのブドウ糖には、エネルギーとして代謝されるのが早いという特長があります。食後約二十分で体に吸収されます。また、はちみつとヨーグルトの相性はいいので、ヨーグルトに蜂蜜を混ぜて食べることで、早く脳に栄養を送ることができるといいます。

 ほかにも、甘いお菓子を食べるのも良いです。

 ただし、鬱の原因となる小麦を使ったものは避けてください。

 小麦などから生成されるタンパク質、グルテンの過剰摂取は、腹痛、下痢、頭痛、頭がぼんやりする、倦怠感、抑うつ、不安等の様々な身体症状や精神症状を引き起こすことがあります。

 鬱になりやすい人は、パン、うどん、ラーメン、パスタ、お菓子類(小麦を使ったケーキ類)は避けてください。


 小麦は消化に悪く、代謝活動が低下し、太ったり花粉症やアレルギー症状が出たり、疲れやすくなったり、糖尿病のリスクが高くなります。

 怒りっぽいとか、イライラするとか、だるいとか、なんか調子が出ないなどがあるとき、小麦を取るのを控えてみてください。

 ご飯を主食に切り替えてみてください。

 それで体調に変化があるか試してみてください。


 小麦を食べなくするのは難しいと思います。

 毎日取るのではなく、たまに美味しく食べるくらいにしてください。

 揚げ物やカレーにシチュー、餃子や点心、お麩や調味料など、小麦を使った食べ物が多いです。

 麺類を食べるときは蕎麦を選ぶとか、揚げ物は控えるとか。小麦粉の代わりに米粉や大豆粉でつくられたパン、スイーツ、麺などを選んでみてください。


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