角川つばさ文庫について・1
個人的に興味があり、知りたかったのでまとめました。
二〇〇九年三月創刊。
「次はどんな本を読もう?」そんな子供たちの「読みたい気持ち」を応援する株式会社KADOKAWAは、児童文庫シェアナンバー1レーベル「角川つばさ文庫」を発行。
KADOKAWAの持つコンテンツや読者を楽しませるノウハウを子供たちのために駆使し、青春、冒険、ファンタジー、恋愛、学園、SF、ミステリー、 ホラーなど幅広いジャンルの作品を刊行している。
年に一度、角川つばさ文庫に収録するのにふさわしい作品を募集する、『角川つばさ文庫小説賞』を開催。一般部門と子供部門がある。一般部門の受賞者は角川つばさ文庫にて出版され、子供部門の受賞者は特製小冊子『みらいのつばさ』(非売品)に作品や選評が載る。
対象年齢は、おおむね小学校四年生から。
複数の人気シリーズを有し、メディアミックス展開している。
★つばさ文庫には、四つのジャンルがある。
・恋愛系からホラーまでの児童向けエンターテインメント
魅力的なキャラクターや舞台設定、マンガのようにどんどん読める物語。新人賞受賞からシリーズ化された作品も、このジャンルに属す。学園青春もの、恋愛ものから異能バトル、探偵もの、ホラーと幅広い。ライトノベルの主流である異世界ファンタジーは少数。
・良質なものを揃えた国内・海外の名作児童文学
「赤毛のアン」「ドリトル先生」「ナルニア国物語」などの海外名作や、宮沢賢治の童話集など、日本名作も厳選されて出版されている。
内容は原文そのままで改変されていないが、表紙やイラストは現代的にアレンジされている。
・現実の世界を面白く描くノンフィクション
アスリートや歴史上の人物の物語、いろいろな職場でチャレンジする人々の奮闘記などのノンフィクション作品。自然科学などについて面白く解説した勉強になる本もある。
・とっつきやすい、ゲームや漫画からのノベライズ
「星のカービィ」「ゲゲゲの鬼太郎」「プリキュア」などアニメやゲーム原作をノベル化した作品もある
角川つばさ文庫の公式サイトでは、シリーズや最新刊を紹介している。
いろいろな表紙やタイトルを確認でき、表紙をクリックした先では具体的なシリーズ紹介と読者の感想、試し読みとして本文を少し読むことができる。
◆第十二回 角川つばさ文庫小説賞 一般部門の応募のきまり
角川つばさ文庫に収録するのにふさわしい、エンタテインメント作品。
九〜十三歳の児童を読者と想定します。
子供自身が選び、保護者が購入するレーベル。
学級文庫や、図書館などにも置かれています。
青春、冒険、ファンタジー、恋愛、学園、SF、ミステリー、ホラーなど、ジャンルは不問。
・原稿文字数は、『四万字以上七万字以内』であること。
※字数は、つばさ文庫の体裁(四〇字×二十八行)にしたとき、七十以上九十ページになっていればいい。(前回よりぐっと減ってるので要注意!)
なお、長編、連作短編等小説の形式は不問とする。
・作品には「完結」のチェックをつけること。
・カクヨムの会員情報に「性別」「生年月日」を入力すること。
・応募受付期間は、二〇二三年七月一日から二〇二三年八月三一日(当日消印有効)。
◆応募上の注意
・独立した作品であれば、1人で何作応募してもかまいません。
・同じ作品による他の文学賞への二重応募は認められません。
・応募作品はサイト等、ネット上で掲載している作品・同人誌等で発表済の作品も応募可能ですが、商業未発表作品に限ります。
・入選作の出版権、映像化権を含む二次的利用権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む)は株式会社KADOKAWAに帰属します。
・ご提供いただきました個人情報は、選考および結果通知のために利用いたします。
・第三者の権利を侵害した作品(既存の作品を模倣する等)は無効となり、その場合の権利侵害に関わる問題はすべて応募者の責任となります。
※株式会社KADOKAWAの個人情報の取扱いにつきましては、弊社の「個人情報保護の方針」をご覧ください。
※選考に関するお問い合わせには、応じられません。
■同じ子供でも、十歳と十四歳は異なる
最近の児童文庫は大人っぽいものが増えているが、「小学生に向けた作品」を常に意識するのが児童文庫。
小学五年生は、十~十一歳。
編集は大人なので、無意識に年齢が上がり、気がつくと十四歳向けになったり大人っぽくなったりしがち。そうならないよう気をつける。
十四歳の中学生なら、地元を離れて電車に乗って友達とカラオケに行くのは日常でも、十歳だとドキドキした体験になる。
自分が全肯定される幼少期から十歳、十一歳になると、自分と他者の境界線に気付きはじめる。
十四歳になれば、かなり現実に直面し、自分の小ささに絶望して、もがき、なんとかしようとする。
十歳と十四歳の違いは、思春期の入り口と渦中の違い。
十歳に十四歳向けのものを与えると、ショックが大きすぎる。
つばさ文庫は、親から守られてきた世界から一歩出ることを肯定しつつ、ある程度は守ってあげるスタイルで作っている。
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