たいした事ではないですが、お話づくりに役立ちそうなこと

サポ限に書いてなかったこと 種類とレーベル・レーベル外のライト文芸

　最近は、ライト文芸レーベルではないところからでも、ライト文芸的色の強い作品が出版されることがあります。

・文藝春秋

「文春文庫」

　創刊は一九七四年。

　ミステリー、歴史小説、エッセイ、トリビアなど幅広いジャンルを出版している。毎月の刊行が新潮文庫と同様に多い。

　ノンフィクションに強い文庫という自負の下、毎月多くの作品を収めている。小説では池波正太郎『鬼平犯科帳』、平岩弓枝『御宿かわせみ』シリーズ、宮城谷昌光の主要作品でも知られる。海外エンターテイメント文学の翻訳作品も毎月数点文庫化している。

　『満月珈琲店の星読み』『神と王　謀りの玉座』『まよなかの青空』『あれは閃光、ぼくらの心中」などがライト文芸に当たる。

・ＰＨＰ研究所

「ＰＨＰ文芸文庫」

　創刊は二〇一〇年。

　ＰＨＰ文庫の派生レーベルという位置づけ。

　創刊に際して、「一九八四年にＰＨＰ文庫を創刊し、『実力派のパートナー』をキャッチフレーズとして、人生や仕事の役に立つ知識や知恵を読者に提供してきたが、最近は『心』への関心が高まっていることなどから、『ハートで感じる、感動できる』文芸作品が求められていると考え、そうした読者のニーズに応えるために、新しい文芸文庫シリーズを立ち上げた」と発表された。

内容としては、小説・エッセイ・ノンフィクションを扱っている　

　文庫書き下ろしやＰＨＰ研究所、他社から発行された単行本の文庫化などの作品が収録されている。

　碧野圭『書店ガール』シリーズは、二〇一五年放送のテレビドラマ『戦う!書店ガール』の原作。加藤実秋『アー・ユー・テディ？』は、二〇一五年放送のテレビドラマ『テディ・ゴー！』の原作。

　他にも『贋物霊媒師』シリーズや『京都くれなゐ荘奇譚』シリーズ、「京都祇園もも吉庵のあまから帳』シリーズや『後宮の薬師』シリーズなどがある。

・角川春樹事務所

「ハルキ文庫」

　創刊は一九九七年。

『三国志』シリーズを角川春樹事務所で書き下ろし刊行していた小説家の北方謙三が、「文庫を角川春樹事務所で出せないなら他の出版社へ持っていく」と述べたため創刊された。

　時代小説文庫シリーズ、280円文庫シリーズ、グルメ文庫シリーズ、いのちの言葉文庫シリーズ、ヌーベルSFシリーズ、詩集・童話集シリーズなど、様々なジャンルのシリーズを展開。

「稲荷町グルメロード」シリーズや「親王殿下のパティシエール」シリーズ、「妖かしの子」シリーズや「サイファ・ピース・ダンサーズ」などがある。

・小学館

「小学館文庫Ｊ」

　Ｊの創刊は不明。Ｊの意味は、時代小説かもしれない。

「小学館文庫」の創刊は一九九七年。

　歴史小説やさまざまなジャンルの作品を扱っている。

「異人の守り手」などがる。

・ＫＡＤＯＫＡＷＡ

「角川文庫」

　創刊は一九四九年。

　ホラー、ファンタジー、ロマンス、ヤングアダルト フィクションなど、幅広いジャンルの作品を出版。

「シュレディンガーの容疑者 学者警部・葵野数則」「弁当屋さんのおもてなし 新米夫婦と羽ばたくお子様ランチ」「君待秋らは透きとおる」「ひとり旅日和　縁結び！」などがある。

・中央公論新社

「中公文庫」

　創刊は一九七三年。

　第三次文庫ブームの中、一九七一年の講談社文庫、一九七四年の文春文庫とあわせて、当時の文庫ブームを主導。一九八〇年代後半に文字ポイントを大きくした。

　カバーを外した表紙には、建築家白井晟一のデザインによる、「CHUOKORON」の文字があしらわれた鳩のイラストが用いられている。

「華国神記」シリーズや「新装版-桃花源奇譚」シリーズ、「瀬戸内海の見える一軒家 庭と神様、しっぽ付き」などがある。

・光文社

「光文社文庫」

　創刊は一九八四年。

　主にエンターテインメント系作品を中心に、 さまざまなジャンルの小説を出版。ジャンルは、ミステリー、サスペンス、SF、ファンタジー、恋愛小説、歴史小説、エッセイ、ノンフィクションなど多岐にわたる。

「ペット可。ただし、魔物に限る 」シリーズ「はい、総務部クリニック課です。　私は私でいいですか？」「ちびねこ亭の思い出ごはん　からす猫とホットチョコレート」「「しあわせ、探して」「神戸北野 僕とサボテンの女神様」「シャガクに訊け！ 」などがある。

・幻冬舎

「幻冬舎文庫」

　創刊は一九九七年。

　スポーツ、料理、小説、エッセイ、ファッションなど、幅広いジャンルが含まれている。サブレーベルとして、「幻冬舎アウトロー文庫」「幻冬舎時代小説文庫」「幻冬舎よしもと文庫」がある。

「麦本三歩の好きなもの 第二集」「#塚森裕太がログアウトしたら」などがある。

・二見書房

「二見ホラー×ミステリ文庫」

　創刊は二〇二一年。

　最近の特殊設定ミステリー小説の流れを受けて創設されたレーベル。ホラーとミステリを出している。

「わざわざゾンビを殺す人間なんていない。」「ふたりかくれんぼ」「宵坂つくもの怪談帖」「魔女が全てを壊していった」などがある。