サポ限に書いていたこと9 種類とレーベル・ラノベ2
・集英社
「ダッシュエックス文庫」
創刊は二〇一四年。
スーパーダッシュ文庫の後継として刊行。いろいろ挑戦はしている模様だけどいまいち固まらず、迷走している。
第十二回集英社ライトノベル新人賞から大リニューアルされた。王道、ジャンル、IP小説の三部門が設けられた。
ライトノベルレーベル「ダッシュエックス文庫」から、二〇二二年に女性読者に向けたシリーズ「Dノベルf(ダッシュエックスノベルエフ)」 が刊行。
特に二十代半ばから三十代女性が増えたことにより、七〜八年前から男性読者に受けていた異世界ものが、三〜四年前ぐらいから女性読者にもウケるようになった印象から作られた。
男性向けだとハーレムものが多い一方で、女性向けはたった1人の好きな人に好かれるものも多い。女性からウケるヒーロー像は圧倒的に「スーパーダーリン」。お金もあって、イケメンで、性格も良くて完璧な男性像を求めている。
最近は強い女性、誰の助けを借りずとも一人で問題なく事件を解決できる主人公が人気の傾向がある。
「ジャンプジェイブックス」
創刊は一九九三年。
集英社の新書判サイズのラノベレーベル。ジャンプノベルは一九九九年に休刊したが、現在でもジャンプ系列連載漫画のノベライズ作品、ジャンプ小説新人賞受賞作品などを中心に刊行している。
「ジャンプ小説・ノンフィクション大賞」がリニューアルを繰り返し、現在の「ジャンプ小説新人賞」になっている。「ジャンプ小説・ノンフィクション大賞」の時期は、青春モノ、スポーツや部活動ものが受賞することが多かった。
とくにレーベルとして確立されているわけではい。「ジャンプ小説新人賞」で賞を取った方はノベライズを執筆していただくことが多い。キャラクター世界を広げる力、原作ファンに寄り添える方を根本では求めている。漫画への愛があるかどうかは基本的に大事な要素。
定期刊行の「Jブックス」がないが、色々なルートをもっている。作品内容によって「集英社文庫」「ダッシュエックス文庫」だったり、「ジャンプ恋愛小説大賞」の受賞作が「オレンジ文庫」から刊行されることもある。
ホラーや恋愛をテーマにした賞も主催しており、オリジナルストーリーを書きたい人も求められている。
・小学館
「ガガガ文庫」
創刊は二〇〇七年。
少年向けエンタテイメントノベル文庫。
KADOKAWA系ラノベレーベル以外の中ではシェアが高く、 電撃でも出版しないような異色作を多く、非常に尖っている。
小学館ライトノベル新人賞は異世界のガチファンタジーよりも、現代ファンタジー、現代ラブコメが多い。流行に関係なく、小説としての完成度を重視する部類のレーベル。
・宝島社
「このライトノベルがすごい! 文庫」
創刊は二〇〇四年。
宝島社のムック『このライトノベルがすごい!』から生まれた賞。「ホントに面白い作品を生み出すこと」をコンセプト。
二〇一四年の第五回をもって終了。レーベルとしても二〇一六年以降、新刊が出なくなり刊行終了したものと思われた。が、二年以上の歳月を経た二〇一九年『魔法少女育成計画』シリーズの新刊が刊行。その後も思い出したように新刊が出ており、一応まだレーベルとしては残存している。
・光文社
「光文社ライトブックス」
創刊は二〇一八年。
創刊第一弾のラインナップとして小説投稿サイト「小説家になろう」発の作品『ブサメンガチファイター』を刊行。
・ソフトバンククリエイティブ
「GA文庫」
創刊は二〇〇六年。
ガガガ文庫に匹敵するシェアがある。
パロディー要素が含まれているもの。流行を取り入れたものを重視する
新人育成に力を入れているレーベルとして知られている。 コメディ作品が多く、パロディー要素が含まれているライトノベルを数多く刊行。 近年はメディアミックス展開も多数進行している。
・徳間書店
「アークライトノベルス」
創刊は二〇一九年。
WEB小説家やゲームライター、アニメライターなど様々なジャンルのクリエイターを集めた新エンターテインメント小説シリーズです。既存の小説界に一石を投ずるべく創刊された。
・双葉社
「モンスター文庫」
創刊は二〇一四年。
小説家になろうに掲載された作品を中心に構成されており、系列コミックとして、マンガアプリ『マンガがうがう』を母体とする「モンスターコミックス」がある。
・一迅社
「一迅社文庫アイリス」
創刊は二〇〇八年。
十代中心の少女に向けたエンターテイメント作品。ファンタジー、時代風小説、ミステリーなど.
先行して創刊した一迅社文庫に対して「少女向け一迅社文庫」と呼ばれていた。
新人賞・一迅社文庫大賞は一迅社文庫と共同で、第三回まで部門別に行っていたが、New-Generationアイリス少女小説大賞に独立リニューアルされている。
二〇一五年にはレーベル独自の新人賞として、小説家になろうとのタイアップ「一迅社文庫アイリス恋愛ファンタジー大賞」を開始。
二〇二二年には、小説家になろうとのタイアップ「アイリス異世界ファンタジー大賞(アイリスIF大賞)」を開始。女性向けの恋愛ファンタジーをメインにし、「アイリスNEOファンタジー大賞」のリニューアル版である。
小説家になろう作品の書籍化だけでなく、以前からオンライン小説を一迅社文庫アイリスで出版することがままある。
・オーバーラップ
「オーバーラップ文庫」
創刊は二〇一三年。
メインターゲットを 十代後半〜 二十 代の男性読者としたエンターテインメント作品。ジャンルは不問。ファンタジー色が強い。ファンタジーの世界観を軸にしつつ、SF やミリタリー、現代転生ギャグ、商売&経営など、相容れない要素を加えたひねった作品が多い。
ぶっ飛んでいる作品も、描写も上手に書く作品もどちらも評価している。懐が深い。
年二回の応募で一度に応募数が三百くらい。選考までの時間がはやい。web小説の応募と分けている。選考作家がなく、編集が選んでいるので、選考委員の好みによって左右されない。
・アルファポリス
「アルファライト文庫」
創刊は二〇一四年。
ネット発の作品を文庫化。
女性向け以外のライトノベル作品を刊行。異世界や剣と魔法を扱う作品が多く、主だった作品は「小説家になろう」などの所謂オンライン小説発のものが多い。レーベルの創刊以前は、ライトノベル作品も全てアルファポリス文庫から刊行されていたが、立ち上げ以降はこちらに移行された。
※「アルファポリス」
東京都渋谷区恵比寿に本社を置く出版社。
二〇〇二年、ウェブコンテンツの登録機能をリリース。
小説・漫画の投稿サイトでもあり、誰でも自由に作品を読めて、書くことができる総合エンターテインメントサイト。
書く読むと同じく広告収入が得られる。収益を得られる可能性が高く、アマゾンギフト券や現金化できる。読まれやすさはエブリスタと同様。何人が読んだか明確に分かる機能がないため解析には向かない。反応のもらいやすさは小説家になろうと同じ。
ジャンル傾向は小説家になろうと似ている。異世界ファンタジー、異世界恋愛もの。女性読者をターゲットにしているものが多く、文体もラノベ風が多い。過激な性描写のある作品は運営側から突然削除され、後にメールで知らされることがある。
※「エブリスタ」
アマチュア作家が小説や漫画を投稿し、読者からの評価を受けることができる日本の小説投稿サイト。
二〇〇七年、ケータイゲーム&SNSサイト「モバゲータウン」内に、ユーザが書いた小説、詩などの作品を投稿できるコーナー「クリエイター」を開設。
二〇一〇年、DeNAとNTTドコモの共同出資で株式会社エブリスタが設立。小説・コミック・俳句・短歌・川柳・イラスト・レシピ・写真の総合UGCメディア「E★エブリスタ」をグランドオープン。小説・コミック・エッセイ・スポーツのiモード向け有料コンテンツサービス「E★エブリスタプレミアム」の提供開始。
出版社の協賛により「エブリスタ小説大賞」を行い、優秀作品は協賛出版社より書籍化されている。他にも人気のある投稿作品は随時書籍化されている。また、物書きのためのオウンドメディア「monokaki」を創刊するなど、様々な取り組みを行っている。
二〇二一年、 メディアドゥがDeNAが保有する全株式の七割を取得、二〇二二年にはNTTドコモが保有する持ち分の三割を追加取得し、同社の完全子会社となる。
反応のもらいやすさとコンテストの多さが特徴。短編で参加できるコンテストが多いため、気軽に参加でき、腕試しに書く練習には適している。読者側からのアプローチがされやすい。読まれやすさは低いが、読み専はそれなりにいる。恋愛小説、ファンタジー小説、BL小説などが人気の小説ジャンル。純文学風の文体からライト文芸の文体が多く、小説家になろうとくらべると硬い文体多い。
「レジーナブックス」
創刊は二〇一〇年。
女性向けライトノベル系小説レーベル。
異世界や剣と魔法だけでなく、恋愛物、現代物、時代物、近未来物などを扱っているが、作品によっては性描写を取り扱うため、同社が発行している「エタニティブックス」と同じように、個別の作品における性描写の有無や度合いをロゴの色で示している。
翼マークは異世界トリップ。剣マークは剣と魔法。指輪マークのピンクは恋愛・性描写なし。指輪マークの赤は恋愛・性描写あり。
「エタニティブックス」
創刊は二〇〇九年。
「大人のための恋愛小説」のために立ち上げたティーンズラブ小説のレーベル。
作品における性描写の有無や度合いをロゴの色で示している。
白は、性描写なし。ロゼは、軽い性描写あり。赤が、一定以上の性描写あり。
主人公は主として二十歳以上の働く女性。二十歳未満の主人公でも出版は可能だが、特に「エタニティブックス・赤」からの出版を目指す場合は、主人公は二十歳以上が望ましい。
「ノーチェブックス」
創刊は二〇一四年。
「大人のための甘く淫らな恋愛小説」のために立ち上げたティーンズラブ小説レーベル。
中世ヨーロッパ風世界はもちろん、剣と魔法の異世界や中華風世界も含んだ世界を舞台とした、ロマンティックで濃厚な性描写の入った作品に限定している。
そのため、同社が発行している「エタニティブックス」や「レジーナブックス」と異なり、性描写の有無や度合いを示すロゴの色はない。
・ホビージャパン
「HJ文庫」
創刊は二〇〇六年。
中高生からの架空小説ファンをメインターゲットとするエンターテインメント(娯楽)作品、キャラクター作品。学園ラブコメ、ファンタジー、ホラー、ギャグなどジャンルは問わない
前期は「小説家になろう」(他のウェブ小説サイトでもかまわない)部門、中期は「未発表新作」(いままでの一般ラノベ)部門、後期は「ノベルアップ+」部門に分けてHJ小説大賞を行っている。ネット小説の応募が圧倒的に多く、未発表作品の応募が少ない。結果、従来型のラノベがほとんどいなくなった。
今までどおりのラノベ小説の競争相手が少ないため、狙い目。それでも今の時代にあった、新しい作品を求めている。
・アース・スター エンターテイメント
「アース・スターノベル」
創刊は二〇一四年。
小説投稿サイト「小説家になろう」で発表されているWeb小説から厳選し、出版することを目的としている。
「ようこそ、異世界へ!」がキャッチコピー。
特に異世界ジャンルに力を入れている。
「二名が面白いと感じた作品は、作者さんに書籍化をご相談」というルールがある。持ち込みも受け付けており、そちらも同じルールを取っている。(返事まで二~三カ月ほど)
「アース・スター ルナ」
創刊は二〇二二年。
「アース・スターノベル」から独立創刊された。
「強くて、かわいい!」をテーマにしている。
上質な大人向けエンターテイメント作品。
・主婦の友インフォス
「ヒーロー文庫」
創刊は二〇一二年。
なろう小説専門レーベルとして誕生。主に「小説家になろう」に掲載された作品を中心に発刊している。
フェザー文庫が二〇一一年に、なろう書籍化をするレーベルとして先行していたがトラブルが多発したため、成功を収めたとはいい難く、ヒーロー文庫が実質的に注目させる先行者となった。
二〇一九年に最も多くのなろう書籍を出版していたのはKADOKAWAの「MFブックス」、次点で「ヒーロー文庫」だった。
※「小説家になろう」
株式会社ヒナプロジェクトが提供する小説投稿サイト。
作者登録することで、無料で小説をウェブ上に公開することができる。
二〇〇〇年、梅崎祐輔は「もっとネット小説を読みたい」という思いから名探偵コナン専門の二次創作小説サイト「コナン小説リング」を開設し小説執筆投稿システム「NW-SYSTEM」の開発に着手。
当時はネット小説を発表する場が個人運営サイトが主流だったため、作品を探すのが大変だったことから、二〇〇四年に個人サイトとして投稿型のケータイ小説サイト「小説家になろう」を開設。
二〇〇五年に男性向けR18小説サイトの「ノクターンノベルズ」、女性向けR18小説サイト「ムーンライトノベルズ」サービスを開始。
ケータイ小説ブームから「小説家になろう」の知名度が高まり、大規模なサイトリニューアルが二〇〇九年に行われ、各種サービスの運営法人化を目的として株式会社ヒナプロジェクトが設立。
二〇一〇年代に入り、本サイトに掲載された小説が加筆・修正されて書籍化する動きが複数の出版社で活発化。
本サイト出身の小説や、異世界ものの作品を総称して「なろう系」と呼ぶことがある
異世界ものやファンタジーなどのジャンルに特化し、多くの人々が自分の作品を投稿している。
小説家になろうは、ライトノベルの出版社やアニメ制作会社に新しい才能を発掘する場所として、重要な役割を果たしただけでなく、大きな影響を与えたと言える。
ユーザーの多さが特徴。読まれやすさも格別に高く、アクセス開設もできる。反応のもらいやすさは低い。感想はさらに少ない。
ジャンルは異世界ファンタジーや異世界恋愛。短編より長編が好まれる。ラノベ風で読みやすい文体が多く、ターゲットは男性が多い。
「プライムノベルス」
創刊は二〇一七年。
ライト文芸、恋愛、ミステリー、SF、ファンタジーなど、ジャンルに拘らず面白さを重視した大人向けのレーベル。
「ヒーロー文庫」の作品より大人向けで読み応えのある、熱く沸き立つオリジナル小説をお届け。
通常二~四ページが相場のカラー口絵を八ページ、挿絵イラストも充実。
・主婦と生活社
「PASH!文庫」
創刊は二〇二三年。
『PASH!』は、主婦と生活社が二〇〇七年に創刊したアニメ誌。女性向けのアニメを中心に取り上げている特徴がある。
二〇〇七年に隔月刊の雑誌としてリニューアル創刊。『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』を特集したことで売り上げが伸び、『おおきく振りかぶって』特集は重版となった。日本で初めて、男性声優に特化したインタビューを行った。
二〇一二年から月刊誌に昇格。『進撃の巨人』を表紙に据えたことで当時異例だった重版がかかる。その後、『おそ松さん』『映画 ハイ☆スピード!-Free! Starting Days-』『ユーリ!!! on ICE』など、いち早く人気アニメを取り上げて重版を記録。
当初は女性向けアニメ自体が少なく、男性向けアニメから女性が興味を持ちそうな要素を取り上げていたが、女性アニメファンの拡大とともに女性向けアニメが増加。幾度かの休刊危機を超えながら長期にわたって刊行。
二〇一六年からはデジタル版の販売を開始。電子化は日本アニメ誌として史上初。
ポップカルチャーというカテゴリーを象徴としており、ポップカルチャー全般を扱うウエブサイト『PASH UP!』、二〇一五年に『PASHブックス』という文芸レーベルが立ち上がる流れを受けて、主婦と生活社七十七年の歴史において初となる文芸文庫レーベルが誕生した。
「PASHブックス」より刊行された『くまクマ熊ベアー』がヒット作がうまれたことが、競争の厳しい文庫参入の後押しとなる
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