作家さんそれぞれの、プロットのやり方4

★ラノベ作家・うれま庄司さんのプロットの書き方

 まず「今回はこれを書きたい」「これは面白いだろう」「こういう女の子かわいいよね!」などのシーンやアイディアなど、書こうとしている作品に対するイメージを一通り出しつくす。

 エンターテイメントの基本構造はほぼ確立されているため、あとはその中に書き連ねたシーンや展開を入れていき、どうやってひとつのストーリーにするか、もっと盛り上げられないか、面白くできないかを考えていく。

 パズル感覚に近い。それなりに苦労するが、たぶん小説を書く中で一番楽しい時間という。


★ラノベ作家・本村大志さんのプロットの書き方

 まず作品を書き始める前に、「この話はこの部分(設定だったりギャグだったり)が面白いだろう!」という武器を決めてから取りかかる。また、できるだけ読者の予想を裏切るような、あるいは燃えるような、あるいは笑えるような展開を必死に考える。

 それができれば苦労はしない。

 が、売れている作品を「なぜこれが面白いのか」と分析し、要素に分解し自分の話にも取り入れるようにしている。

 一歩間違うとパクリになりかねない難しい手法だが、人がどういうものを面白いと思うか、というパターンは結構決まっているので、その新しいパターンを見つけ出すことができればかなり成長できるのではないか、と思っている。


★ラノベ作家・安芸とわこさんのプロットの書き方

 プロットがなくては、はじまらない。起承転結、山場、どんでん返し、クライマックス、決め台詞、キャラクター、どんな順番でもいいので手持ちのメモに思いつく限り書きこみ、最終的にプロットに仕立てていく。

 ただ、きちんと指導を受けたわけではないので自己流。

 キャラクター設定は細かい。でも収拾の見込みがないほどにはしない。世界観は重要視。プロローグは一番大事。


★ラノベ作家・鷹山誠一さんのプロットの書き方

 この物語で何を「売り」にするのかを明確にする。

 その「売り」がしっかりと読者に伝わることを意識してストーリーを考える。

 デビュー作・第五回NJ大賞を受賞した『オレと彼女の絶対領域(応募時タイトル:ナイトメアオブラプラス)』なら、選評にある「前向きで魅力的な主人公」と「未来予知と量子力学を結びつけた点」が売り。

 これが読者にとって「面白味」になるのを最優先した。

 二つともしっかり評価して頂き、選考委員の方々には大変感謝している。


★ラノベ作家・石和仙衣さんのプロットの書き方

 ざっくり起承転結を三千字くらいに流れをまとめて章割。

 書き始めて途中で細部が変わったとしても、着地点がぶれない程度に臨機応変に対応。

 毎回、悶絶しながら書いている。

 息の長い作家になりたいので、自分のクセや傾向をモノにして早く要領よくなりたい。


★ラノベ作家・春日部タケルさんのプロットの書き方

 なんとなく書きたいシーンやキャラが浮かんで、そこから想像を膨らませていく。

 詳細な設定を定めてから書き始めるという事ができないため、キャラはとりあえず台詞や掛け合いを書いてみて、ああこいつはこういう奴なんだな、と徐々に詰めていく。

 ストーリーも然り。

 大筋以外は書きながら適宜修正していく。(都合の良い辻褄合わせともいう)


★ラノベ作家・弥生翔太さんのプロットの書き方

 まず、書きたいシーンやキャラクターなどを考えて、物語を創造する。大筋の話を作ったら、本筋を補強するために入れたいイベントを思いつくだけ列挙。選別しながら時間軸を作って、物語のイベントだけを列挙した簡単なプロットを作る。

 その後、大学ノートにイベントの詳細な内容、あるいは本文を書き始め、PCで打ち込む時に推敲。

 書いている間に新しく入れたいイベントや、キャラクターが勝手に動いてくれるときは、アイディアは必ず入れるようにしている。流れを追いながら生まれたものなので、いいものだと思いたいから。



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