作家さんそれぞれの、プロットのやり方1

 ライトノベル作法研究所の「小説プロットの書き方。プロ作家のテンプレート。プロのやり方まとめ」(https://www.raitonoveru.jp/cms2/2019/06/25/44340/#toc8)にベテランプロ作家さんに教えてもらった小説プロットのやり方や他でも紹介されたものを補足説明を加えてまとめてみました。


『プロットを書くプロ作家さんの小説の書き方』


★作家・紙吹みつ葉さんのプロットの書き方

 全体用のプロット(編集者に見せる企画書)、

 自分用の全体プロット、

 各シーンを書く直前にシーン用のプロット、

 それぞれを作ってから原稿に入っている。

 実際の本文と全体プロットのズレを、次以降のシーン用プロットで修正しやすくなるから。

 自分用のプロット作成には、必ずExcelを使用。文字数や枚数のカウントができる。

 各話ごとにシートを分け、「シーンの大体の流れはこう!」「ここでメインなのはこの要素!」と、同じシーンについての微妙に違う情報を違う列に並べ、その表を見ながら原稿を書いている。


★ラノベ作家、蛙田あめこさんのプロットの書き方

 Evernoteというソフトに箇条書き、ベタ打ち。

 三幕構成や、起承転結+ミッドポイント(小説の真ん中で物語が大きく動くポイント)を意識したメモ書き。

 プロットを文章という形にするのは稀。

 アイディア出しの段階でが組立図を使う。


★ラノベ作家・つちせさんのプロットの書き方

 以下の順序で書いている。

①書きたいキャラクターを決める。

②一行コンセプトを決める。

③大まかな世界を決める。

④三行程度であらすじを書く。

⑤キャラクターの詳細を詰める。

⑥起承転結であらすじを書く。

⑦詳細に各シーンの展開を書く。

⑧世界設定を詰めていく。

 基本的に、キャラクターを重視している。


★ラノベ作家・永松洸志さんのプロットの書き方

 作品コンセプトから考えます。

 作品を三行で表したらどういうものなのかを作り、作品の結末を大雑把に考え、コンセプトに沿った主人公とメインヒロインを作る手順で作品を広げていく。

 基本的に、ストーリーから考えている。

 コンセプトから想像できるシチュエーション、「このコンセプトならこのシーンは絶対に必要」といったシーンをストーリーに組み込み、そこからも広げて、最終的にプロットという形でまとめる。


★ラノベ作家・平田ノブハルさんのプロットの書き方

 小説本文に入るまえに、シーンと内容だけを並べたストーリープロットを作成、情報の整理をしてから書き始める。

 大雑把に、叩き台となるプロットを作成。

 そこから何度も何度も加筆修正を繰り返して磨き上げ、最終的なプロットに仕上げていく。

 初めから完璧なプロットなど作れない。むしろ叩き台があるからこそ意見をもらったり、改善ができると考えている。


★編集者兼ラノベ作家・お魚1号さんのプロットの書き方

 キーとなる出来事やセリフを、ラストシーンまで時系列順にメモ書きしていく。

 次に、どのシーンをどういう順番で書いていくかを検討する。


★作家・桑島かおりさんのプロットの書き方

 アイディアがなにも出ないときは、図書館の中を散歩しながら本の背表紙を見てキーワードを探してみたり、辞書をめくって言葉と言葉をかけ合わせたりして、面白い設定やシーンを考える。

 大体一つの設定や、書きたいと思うシーンから膨らませていくことが多い。


★ラノベ作家・月神サキさんのプロットの書き方

 プロットを事前に作りこんでおくことで、執筆が詰まらないようにしている。

 序章、一章、二章……と章ごとに分けて話の展開をすべて書き出していくと、プロットが一万五千字くらいになる。

 このとき、重要なセリフなども決めてプロットに入れておく。

 プロットがあると一本線が通るから話のブレがなく、最終的に何万字になるかの目途も立てやすくなる。


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