彼だけの孤独は、誰もが持つ孤独。
- ★★★ Excellent!!!
学校や家に馴染めない、猫としか仲間意識を持てない、他の人には見えないものが見え、聞こえない音が聞こえる――そんな彼の孤独は特殊なようで、誰もが感じたことのある孤独なのでは……。
彼の孤独に共感して、物語に引き込まれました。
彼の居場所が見つかった時には、彼と一緒にほっとしつつも、彼の友人の想いを知って、寂しいような、申し訳ないような気持になりました。連れ戻してほしくないけれど、永劫の別れなんて嫌――。
しかし最後には、二人の想いが互いに届いたようで、また少し、ほっとしました。
彼の良き友人にも、素敵な居場所が見つかりますように――。