第39話 殲滅作戦2結果待ち

太郎が殲滅を決意してから1週間が経過した。ついに殲滅戦の決行の日だ。

何度も打ち合わせをした結果作戦は、水攻めになった。

それ以外にもいくつもの作戦を考えはしたもののどれも安全性に欠けていたり、決行するまでに時間がかかったり、作戦終了後の後処理がめんどくさかったりしたため、消去法で選ばれた結果だ。ちなみに、巨大アリは水に浮くことが判明したというのも大きい。だって、死体の回収が楽になるからだ。

「兄ちゃん、それじゃあ始めるよ!」

「おう!」

太郎は僕が返事をすると太郎が貯水タンクの栓を開けた。貯水タンクからダムへ続く水路の間(整備・製造工場内)には太郎がコンクリートを使って作った水路があり、ポチとトラがいつでも水が飲めるようになっている。水路の周りには柵を立ててあるので落ちる心配はない。ただ、太郎が作った水路の幅が1m、深さが60㎝で、水路は幅が3m、深さが一番川上で50cm、ダムの近くになれば3mはあるらしい。そして、ダムは何を思ったのか太郎が途中で爆薬も使ったこともあり、深さは少なくとも10mはある。そして、長方形型ではなく陸上のトラックのような形をしているので正確に広さは分からないけど、トラックの長方形の部分が100m×70mらしい。このことを元にダムの体積を計算すると長方形部分が100m×70m=7000㎡で、それ以外の部分を合わせると1つの円になるとするならば35m×35m×π=3848㎡、これらを合わせると10848㎡で、深さが最低でも10mなので、108480㎥となる。水は1㎡で1000ℓだから、少なくとも108480ℓの水が必要だ。

うん、何が言いたいのかというと今日、明日で水がたまるというわけではない。よって暇である。

太郎と交代で見張りをしているが最初の数日は水がたまるというよりはなんとなく一部分が沼みたいになってきたなぁ。という状態だ。まあ、砂漠に水を撒いているようなものだからそんなもんだと思ってはいたけどあまりにも変化がなくて暇だ。

どうせ、すぐに結果が出るようなものでもないし、しばらくは様子を見ながら太郎が採ってきたものの解析を進めるとしよう。

あ、でもその前に涼子さんの誕生日会をする方がいいかな。

確かもうすぐだったはずだし。

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異世界に転生したら、家にレベルアップ機能が着いた件 カエル @azumahikigaeru

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