第38話 殲滅作戦2再開予定

畑を作り、サツマイモを植え付けてから3日が経過した。今のところは枯れることもなく順調に育っているように見える。

涼子さんは少し前までは怒っていたが、何かを諦めたようで今では僕と太郎がすることをほほえましそうな顔で見守ってくれている。涼子さんにはしたいことをしたらいいと伝えてはいるのだけれど、趣味があまりなかったらしく、特に何かをしている様子はない。

そんなお互いにあまり干渉しない日常が今日も続くと思っていたのだが、どうやら違うようだ。

「兄ちゃん、巨大アリを駆逐するよ!」

いつものように夕食の支度をしていると太郎が台所に入ってきてすぐに叫んだ。

「うん。そのために太郎は工事をしていたんじゃないの?というか、とりあえず洗面所で手を……いや、シャワーを浴びてきなさい!」

僕は土埃ですごいことになっていた太郎を見て言った。すると太郎は少し不機嫌そうな顔をしながらも1度頷くとトコトコと歩いて消えていった。

しばらくすると綺麗になった太郎がやってきた。

「兄ちゃん、巨大アリを駆逐するよ!」

そして僕の顔を見て再び言った。

「うん。さっきも聞いた。」

「あいつらね、土を固めて水が染み出さないようにしている地面の下から穴をあけてくるの、おかげでいつまで経っても完成しないの。地球でも地下水が噴出して巨大な水たまりができれば砂漠の真ん中にそれなりの年月をかけて森ができるから、この荒野でも巨大な水たまりを作って植物の育つ環境を作っていこうと思っていたのに邪魔するの。最初はね、硬い岩盤でも関係なく穴をあけてくれるおかげでね、穴を掘りやすいなぁ~ぐらいに思っていたんだけどね、そろそろね十分すぎるぐらいに掘れたからね、地面を固めて水が流れ出ていくのを防ごうと思っているのにね、邪魔するんだよ!ひどでしょう!せっかく手に入れたロードローラーカーを使って楽しく地面を固めていたのに!」

太郎が子供になった。なんか、必死に文句を言っているんだけど、予想道理当初の目的は忘れていたみたいだ。

「ねえ、太郎ロードローラーカーってどうやって手に入れたの?」

「うん?穴を掘っている途中で白い卵(?)みたいなものをいっぱい手に入れたからそれをpと交換したんだよ。1個当たり100万pになったよ。おかげで大量の機材を購入できたよ。今の整備・製造工場の地下にある駐車場にない工事車両はほとんどないんじゃないかな。まあ、僕も全部の車両を知っているわけじゃないからわからないけど、子供の時に見ていた乗り物図鑑に載っていた工事車両は一通り揃えたよ。」

「そっか……うん。もう何も聞かないね。」

こっちに来て初めのほうは欲しいものがある時は太郎は僕にこれいい?と聞きに来ていたがp交換所を手に入れてからは太郎が探索に行って採ってきたものを交換して手に入れたpが大半を太郎が手に入れてきたものがもとになっているから10万pを残しておいてくれたら、あとは自由に使っていいよ。と言ったけれどそんなに稼いでそんなに使ってるとは思わなかった。まあ、いいんだけどね。

「太郎、どうやって駆逐するつもり?」

「うん?今は出てきたのを片っ端からダンプで跳ねたり、ハンマーで殴り飛ばしたりして仕留めているけど効率が悪いから兄ちゃん、液体窒素準備してくれる?それを巣に流し込んで仕留めようかな。と思っているよ。」

「分かった。」

色んなものを貯蔵するために液体窒素は使っていたから研究棟に液体窒素はあるにはあるんだけど、いったいどのぐらい必要案だろうか?

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