窓口に置かれた青いクマのぬいぐるみと、隣の家の風見鶏の恋を、南風が見守る。人間でない存在達の温かな交流がほっこりさせてくれます。メルヘンチックな内容だけでなく、テンポの良い文体が心地良い、素敵な童話でした。
わたしたち人間の知らないところで、こんなにすてきな交流があったんですね~。あたたかな南風のナビゲートを得て、ひっそりと紡がれる、やわらかな愛の物語。テーマを自由に羽ばたかせて上質な恋物語に仕立てた、作者さんの職人技に脱帽。たくさんの同題異話のなかでも、キラ~ンと輝く一編、ぜひご訪問くださいませ。