何かを収集する、いわゆるコレクターと呼ばれる人達。
それは興味のない他人から見れば、まるでガラクタに等しく、決して理解できないものです。
ですが、これが同じ趣味を持つ同好の士の場合、大きくそのベクトルが変化します。ぬいぐるみという世界、そのディープな魅力を分かち合う人々の、ヒューマンな繋がり。この物語にはそういうコレクターのとある大切な絆が書かれております。
興味のない方からすれば、通過儀礼的な話かもしれませんが、趣味を同じくする人々の立場から読めば、なんて切ない話なんだとご理解出来るものなのです。少しだけコミカルに表現する事で、なお一層その切なさが見えて来ます。
僕はこの主人公みたいな人を、本当の意味で「いい男」だと断言します。
じわじわと迫るこの感覚。なんとも言えない読後感があなたを待っています。
お薦め致します。是非、このハートフルな物語をお読みください。
宜しくお願い致します。