8

 そのころ、東馬の母方の祖母、関成かんせい咲子は困っていた。なぜなら、斉太が彼女の敵である警察、そして政府に過去から今につながる因縁を、明かそうとしているからだ。

「あのくそじじい。」

そのとき、咲子のスマホに着信が入った。

「もしもし、ばあちゃん。」

「東馬今、大丈夫かい?」

「さっき、警察に見つかったけど逃げたから大丈夫だよ。それより、例の取引どうする?」

「そうじゃな…、松本城の近くの川沿いにしよう。女鳥羽川でどうだい?」

「わかった。夜明けまでに行くよ。じゃあ。」

咲子は電話を切った。

「急がんとのう。」

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ブラック・ライフ・リアル @zuyasi

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