第2話
僕は一人暮らしをしている。
小綺麗な6畳の部屋、家具は人より少なく、世間で言うミニマリストの部類に入るだろう。
大学までは歩いて15分程度。
信号に引っかからなきゃ11分かな?
たまに、単位ギリギリの浩平が遅刻しないよう泊まりに来たりする位には通いやすいと自負している。
バイトから帰ると22時を過ぎていた。
バイト先で出る賄いでお腹は満たされていたので、シャワーを軽く浴びベッドに寝転がる。
そして、今日も僕は考えてしまうのだ。
☆
僕に恋の訪れが来たのは大学の初回授業。
単位をどう組んでいいか分からず、たまたま座席が隣だった子に話しかけてみた。
彼女の名前は
セミロングの綺麗な黒髪に、チャームポイントの口元のほくろ。ぱっちりとした二重で、きちんとケアしているのだと分かるくらいの白い肌。
美人と言うよりかは、愛らしいといった感じだろう。
第一印象はよく笑う子。
褒めるとすぐ照れる所や、にこっとした笑顔があまりにも可愛くて、僕は一目惚れをした。
趣味が同じだった事も相まって、連絡先を交換し、家が近いという事もあり決まった曜日の授業後は一緒に帰るようになった。
彼女からの好意が分かるようになったのは約1ヶ月後。彼女の方からデートのお誘いが来たのだ。
これまで何回か2人で遊びに行ったが、全て僕から誘っていた。そこは紳士の嗜みというか、男として当然というか…とにかく、自分から誘わなくては何もアクションが起きないという危機感が1番の理由だったかもしれない。
彼女からの好意を知り、1ヶ月の頑張りが認められたような、鼻が高くなった気分になる。
そして、"付き合う前の一番楽しい時期"が僕にやって来たのだ。
僕のLADY 百方美人 @Y_korarun
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