富豪令嬢ソリドゥスが従者のアルジャンとデナリと共に、独立商人を目指して奮起するおはなしです。ただ、やることなすことぶっ飛んでいて、このお嬢さん大丈夫かと思うこともしばしば。常識人のアルジャンとのボケとツッコミが笑いを誘う。そして、売り出す商人は人妻。強引にシンデレラストーリーを作り出し、王子様に添い遂げさせるというハチャメチャなストーリー。完結しているなかなか読み応えのある作品です。
やや物騒なタイトルを良い意味で裏切るように、展開や文章にスキがない非常に安心感のある作品です。登場人物の心理も良く捉えていて一つ一つセリフにも説得力があります。私個人としては、計算高いコーディネーターのような主人公に色々と教えてもらっているような感覚に浸れました。主人公の特殊能力も「程よく便利」なレベル感で、良作品だと思います。