魅入られた者たちが皆死ぬほどの美しき鬼。そんな言い伝えを聞くと、彼を一目見れば後悔のない人生に思えます。しかし、本人にとっては手放しに喜べない力だったのです。誰とも心を通わせることのできない灰色の世界を変えたのは、一人の赤子――のちに金霞と名付ける男の子でした。永遠を生きる人外と、成長していく人間。愛しさが募るほど、二人の間に横たわる時間と立場が残酷に迫ってきます。二人がともに歩む未来はあるのか、じりじりしながら結末を見届けてください!
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