鐘古さんの作品としては異例の短さ。
けれど想像力を掻き立てられる厚みが感じられます。
この地球上に溢れる音を楽譜に認めるとなると残念ながら不協和音たっぷりの前衛的な音楽に仕上がってしまう気がします。
これを安らぎに満ちた音楽に戻すとすればもはや人間自体をどうにかしなければいけないのかも……という想像からやはりこの老人は神に似た存在なのではと考えてしまいました。
とっても趣きの深い掌編でした。
作者からの返信
那智さん
こちらもお読みいただき、ありがとうございます♪
本当に、書いてみたら過去イチ短くてびっくりしました。その分、エスプレッソみたいにギュッと濃縮されたイマジネーションが広がっていたら嬉しいです!
やっぱり今の地球を音楽にすると、前衛的になりそうですよねえ。
どうにか人間を淘汰しない方法で、安らぎの美しい音楽を取り戻したいものです。それにはどうしたらいいのか……答えを出すより、考え続けることが必要な問いなのかなと思います。
趣深いと言っていただけて、嬉しいです(≧▽≦)
編集済
ああ! サン・テグジュペリよ!(心の声)
時には嵐のスコアを、時には春のスコアを、満足気に書いているおじいさん。
でも、今書こうとしているスコアは、楽器の一つ一つが、全部既に一つずつではないんですよね。そこからはもう不協和音しか生まれてこない。あまりに難しい曲に取り組んじゃった。
そこから、彼の生み出したい「世界平和」が果たして生まれるのだろうか?
彼の望んだ和音は、いつか完成する日が来ますかね?
いつも思ってたアホみたいな説があって。
例えば、2年1組さんと2年2組さんが対立してるとするじゃないですか? でも、そこに3年生が立ちはだかると、2年生は団結するんです。他の学校とライバルになったら、学校ごと団結するんです。この調子で、市、県、国という感じで団結しますよね? で、この先、団結するとしたら、地球外生命体でも攻めてきたら、地球人として団結しないかなー、なんて(笑)。UFO呼びましょうか。
作者からの返信
緋雪さん
サン・テグジュペリっぽさありましたか!?
こんな短いお話で、なんだか照れてしまいますなあ~(#^^#)
>楽器の一つ一つが、全部既に一つずつではない
確かに、そうですよね! オーケストラの各パートの中に、いろんな楽器が交じっているような……そこをまとめるのがもう、まず難しくなっている。おじいさんは気付いてか、気付かずか、一気に大きなことをやろうとしすぎちゃったのかな。なあに、世界平和なんて、わしが書いてやればすぐだよ。という自負があったのかもしれません。
一つずつ解きほぐして、各パートごとの小品を作ることから始めたら、良い方に向かうかしら。他の方のコメント返信でも書いたのですが、まず奏者である一人一人が、自分たちのハーモニーに耳を傾ける必要がありそうです。
緋雪さんの説、私も同じようなことをよく考えているので、わかりますよ! 全然アホみたいじゃなくて、歴史を振り返ると、実際そういうことって多いと思います。
たとえば旧ユーゴスラビアは、ナチス・ドイツやソ連に抵抗していた時代は多民族国家としてまとまっていましたが、その後は分裂してひどい紛争状態になりました。
巨大な敵に対しては纏まらざるをえなくて、小さな齟齬には目をつぶるってこと、どこにでもあると思います。だからってUFOをただちに敵とするのも乱暴ですがww
地球の枠外に仮想敵を設置しておくのはアリかもしれないなあと思ったりします。乱暴かしら(^^;
深いコメント、ありがとうございました♡
窓にスコア譜で、さらに楽器では無い……。
物凄いアイデアをさらりと出してくるところが恐ろしいのですが……^^;
このアイデアで、中編一本はいけますよね。
漫画化しても、すごく面白そうです。
私もブロ子さんと同じで、神様? と思ったのですが、そうでもないようですね。
最後のスコア譜は、戦争かとも思ったのですが、戦争だと、文字と記憶が、しっくりとこないような……。
色々と心に残ってしまうお話です^^
今回も、楽しめました^^
作者からの返信
イルカさん
アイデアを褒めていただけて、嬉しいです(*^▽^*)
中編一本、いけますかね!?
個人的にはこのアイデアでギレルモ監督にファンタジー映画撮ってほしい……(大きく出たな、おい)
神様かただのお爺さんかは、読み方によって変わってきそうです。
神様であっても、人間を制御するのは難しいのかもしれない。
スコア譜のタイトル、何になるでしょうね?
戦争で完成してしまったら悲しいなあと思えるうちに、どうにかしたいものです。
楽しんでくださって、ありがとうございました!
鐘古こよみ様
お爺さんはもしかしたら神様みたいな存在なのかなと最初は思いましたが、実は案外ただの変わった音楽家で、気象や世界の動きそのものを察知してスコア譜を作っているのかなと思いました。
自然が奏でる曲は調和が取れて美しいハーモニーになるのだけれど、「人、国——」となると、特に最近は何かとキナ臭くて、全然「和音」にならない気がします。だからお爺さんはスランプ気味なのでしょうか。
タイトルを付けるとしたら……世界とか歴史とか争いとか対立とか、そういう言葉が頭に浮かびます。
「窓外の音楽」、534文字ですか!
こよみ様、この字数で壮大に攻めておられますね。まるで濃縮果汁……否、甘いばかりではなく、隠し味にハバネロが効いています。
さすがのこよみ様です!(≧∇≦)
作者からの返信
ブロ子さん
わあ、お爺さんに対するイメージが、私とまったく一緒! さすが最強の読み手ブロ子さんです!
神様かと思いきや、天啓を受けちゃった単なる変人かも。そんなイメージだったんです。世界がお爺さんを動かしているのか、お爺さんが世界を動かしているのか?
書いてみたら534文字で、私もびっくりしました。あれ、意外とこんな文字数でも収まるんだなあと。イメージは壮大なんですが、やってることはシンプルですからね。
濃縮果汁にハバネロ! 読む方には物足りないかと思いつつ、付け足すべきこともないのでそのまま出してしまいましたが、攻めの姿勢を味わってくださって、ありがとうございますヾ(≧▽≦)ノ
最後の一連、ガツンときました。
作者からの返信
ねこさん
しっかり受け止めてくださって、ありがとうございます!(。>﹏<。)
おお、これは素敵な……。
ほのぼのと締められるのかと思いきや、最後のスコアは意味深ですね。
そのスコア、調和のとれた音が響く日は来るんでしょうか。
そんな日が来て欲しいなあ。
作者からの返信
えいさん
お読みいただき、ありがとうございます✨
最後のスコアの調和、一体誰がどうしたら素敵に響くのか……。
いつか美しい楽曲が聞こえてくるといいなあと思って、書きました。
一緒に願ってくださって、ありがとうございます😊