お隣さんは個人Vtuber〜あまりにうるさいので苦情言いに行ったら、手伝う事になったんだが?〜

@ookumanekogorou

お隣さんは個人Vtuber

「きゃー!何なのこれ!?やだやだやだ!」


今日も今日とて、隣から女性の悲鳴が聞こえてくる。

と、言っても別にここは事故物件でも何でもない。

悲鳴の時もあれば、歌が聞こえてきたり、色々だ。


そう、お隣さんはVtuberなのだ。


なぜ、知ってるかって?

そら、毎日のように名前聞いてるし、興味があってもなくても調べるだろ?

ちなみに名前は雪乃シロナという。


「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


うるせぇ!!!今日はいつにもましてうるせぇ!

何の配信してんだ!?

そう言いながら動画サイトを見ると、薄い青髪美人なお姉さんがホラゲをして叫んでいる

なるほど、配信者と言えばホラゲだからな

なら仕方ないか


んなわけあるか!

もうだめだ

お隣さんが引っ越してきて一カ月。

今日こそは文句を言おう。そう心に決めて配信が終わるのを待った


23時過ぎに「おつシロナ~」と配信が終わった

さて、凸とつるか


ピンポーン


がたがた!と音が聞こえる中、「は、はい」と応答があったので、

「こんばんは。突然すいません。隣に住んでいるものですがお話ししたいことが・・・」

「えっ!?あ、えと、その・・・・はい」


ガチャという音とともに整った容姿の整った女性が出てきた


「こ、こんばんは」


かなり怯えている

何回か顔は合わせて、挨拶くらいはしているので、初対面ではない。

まぁ、さすがにこの時間にインターホン鳴らされるとビビるわな

一切悪いとは思ってないが


「こんばんは。突然すいません。この一カ月我慢してきましたが、さすがに限界でして。

配信活動するなとは言いません。ただ、するなら防音室を買うなり、何なりで対策してくれませんか?ほぼ毎日丸聞こえなんですよ・・・」


そう一気に話すと、お隣さんが真顔で固まっている

実際は数秒だろうが、体感数分だ


「あの、すいません。大丈夫ですか?」


全く動かないので手をひらひらさせて見る


ビクっと反応してから震える声で


「も、もしかして、全部聞こえてたんですか!?」


うおっ!急にでかい声出すな!近所迷惑だろが!


「全部ではないですが、歌枠や先ほどのホラー配信、後ゲーム配信か何かで悪態ついてるときはほぼ全て丸聞こえですね。その他はちょくちょくですかね」


そう伝えていると、お隣さんの顔が真っ青になったり真っ赤になったりしている


「とりあえず、これ以上対策を施さないようであれば管理会社に連絡して、対応してもらうのでご理解ください」


言いたいことは伝えたので、部屋に帰ろうとすると、


「ま、待ってください!」


震える声で泣きそうになりながら、俺の袖をつかむお隣さん


「い、今、活動ができなくなると困るんです!」

「いや、別に配信しないでくださいとは言ってないですよ?対策をしてくださいと言ってるんです」

「あの、その、でも環境的にも今の状態が限界でして・・・」

「そう言われまs「ぐぐぅ~」・・・・」


中々立派なお腹の音だなとなかば呆れつつも関心しながら、


「まぁ、5時間くらい配信してましたし、お腹も空きますよね。とりあえず、伝えたいことはお伝えしましたので、それでは」


そういって、今度こそ部屋に帰る


さ、推しの切り抜きでも見ながら、ゲームするか

1時間くらいたっただろうか

微妙に小腹が空いたので冷蔵庫やお菓子入れを見るがろくなもんがない

仕方なく、コンビニに行くかと思い、家を出ると、まさしく、今インターホンを押そうとしている、お隣さんと目が合った


「kすあでゃしでゃおs」

「お、落ち着いてください!」


と、どうどうと馬をなだめるように両手を前にだしながら必死に話しかける

少ししたら落ち着いたのか、こちらを見て、


「す、すみませんでした・・・それで、あの、今、少しお時間よろしいでしょうか?って出かけるんですね。すいません・・・」

「いえいえ、ちょっと小腹が空いたのでコンビニでも行くかなと思ってただけなので、大丈夫ですよ」

「で、でしたらお詫びも兼ねてそこのファミレスにでも行きませんか!?」


うお!だからでかい声を出すなっちゅうのに!急にスイッチが入るなお隣さんこの人


「ま、まぁ別にいいですけど、ちょっとだけ着替えますね」


そういうと私も着替えてきますといいお互い部屋に戻った。

まぁ、着替えるといってもスウェットのズボンをジーパンににしてTシャツをポロシャツにするだけだが


一瞬で着替え終わったのでしばらく部屋の前で待機していると、お隣さんもジーパンにTシャツと同じような服装で出てきた

て、ことで目と鼻の先にあるファミレスに行くことに


席に着くなり、とりあえず俺はポテトフライとドリンクバーを、お隣さんはドリンクバーのみだ

お互い思い思いの飲み物を取ってきたので、俺はお隣さんが話しかけてくるのを待つ

しかし、飲み物を飲んだり、顔を上げたり下げたりを一向に落ち着かない様子だ

一向に話しかけてこない中、ポテトが到着したので、食べます?と聞くとパッと顔を輝かせて大きくうなずいたので、つまみながら聞いてみた


「で、何かご用でした?」

「え、あ、あの、ご迷惑をおかけしてすみませんでした・・・ただ、環境自体はこれ以上よくできなくて・・・そのどうしらいいかなと・・・」

「それを私に言われましても・・・先ほども言いましたが、部屋に設置できる防音室を買うとかはできないんですか?」

「実はもう設置済みなんです・・・」


まじか・・・

どんだけでかい声なんだよ・・・


「なので、私もびっくりしてるんです・・・」


と、ポテトをもぐもぐ食べながら首をひねっている

てか、ポテト食いすぎでは?もう半分以上減ってるぞ?


「そうなると厳しいですね・・・マイクとかインタフェース関係調整しても無理ですか?」

「そのあたりは大丈夫だと思うんです。たぶん、それよりも、活動してるときはスイッチが入ってしまってるので、単純に声の大きさの問題なんだと思います・・・あとは声質とか・・・」


そう話しながらポテトを食べる手が止まらず、ついにはポテトが無くなり、しょんぼりしている

俺、全然食べてないんだが・・・・

何か納得いかないが、ボタンを押して店員をよび、再度ポテトを注文

今度は大盛りにしておいたからか、お隣さんがすっごいにこにこしている

すぐしょんぼり顔に戻ったが


「そうなると、申し訳ないですが配信辞めてもらうか、引っ越してもらうかの二択になりますが」


お隣さんはがーんという顔をするも、すぐに立て直し、


「その、我慢してもらうとかは・・・・」

「いや、絶対無理ですね」


また、がーんという顔に戻った

と、思ったらポテトが届き、また笑顔になった

どんだけポテト好きなんだよ!


「そういえば、いつ頃からあれ・・はやってるんですか?」

一応2・3人しかいないとはいえ、念のため配信のことは伏せておいた


「半年前位からです。ですが、登録者数も再生数も全然で・・・」

「今はVも当たり前の時代になって、かなり多いですからね。事務所に入っていないと厳しいんじゃないですか?」

「そう思ったんですけど、応募しても書類選考で落ちるのが続いたので、それならと思って個人で始めたんです。そこで経験積んでからまた応募していこうかなって・・・」


なるほど。意外と言っては失礼だがちゃんと考えてるんだな


「でも、今は自分の、シロナにすごい愛着があってこれからも個人で頑張っていけないかなって思って、やってるんですが、なかなか・・・」

「なるほど・・・まぁ、個人でやっていくならみんなと同じことやっててもあれですし、何かキャラ付けでもしなきゃだめなんじゃないですか?あまりに隣から聞こえてくるから一度ゲーム配信のアーカイブ見たけど、ただ声とキャラがかわいいだけで、淡々とゲームが進んだだけみたいな感じでしたし」

「か、かわいい・・・って」


何か知らんが身をくねくねさせている

そして気づいたかのように、


「い、いや、そ、そんなはっきり言わなくてもいいじゃないですか!でもさっきのホラー配信は過去最高の視聴者数だったんですよ!」

「え?ちらっと見たけど20人くらいじゃなかった?」


思わず、普通にしゃべってしまった


「20人でもすごいんです!なんの実績もない、SNSでも全然フォロワー数いないVtuberなんですよ!」


すごいまくし立ててくるがすげぇ残念なこと言ってないか?


「てか、さっきからマイクとかインタフェースとか話してますけど、お隣さんも配信したり、Vとか見たりするんですか?」

「ん?配信とかはしてないですけど、Vは普通に見ますよ?そういや、名前言ってなかったですね。来栖毅くるすたけし。来栖でいいですよ」

「そうなんですね!ちなみに誰推しですか?あ、私は三枝雪乃さえぐさゆきのです。三枝でも雪乃でもお好きに呼んでください。あと、来栖さんのほうが年上だと思うんで、敬語じゃなくて大丈夫ですよ?」

「三枝さんね。了解。よく見るのはアルテミスのライバーかな。特定というより箱全体見てる」


そういうと、三枝さんの目がめっちゃ輝きだした。


「アルテミス最高ですよね!」

「声がでかい!もっと抑えて」

「す、すいません。つい・・・てか、来栖さん結構Vに理解あるんですね」

「普通に好きなくらいけどね。見る専だし、特にグッズとかも買ってないし。元々アニメとか漫画が好きだから普通のライバーよりはVのほうがとっつきやすかったって感じ」

「なるほどです。ちなみにアルテミスも書類選考で落ちましたけどね」


遠い目をしながらポテトをぱくつく三枝さん


「まぁ、それはさておきどうする?引っ越す?引退する?」

「何でその二択なんですか!?もう少し慈悲をくれてもいいなじゃいんですか!」

「いや、毎日のように騒音を聞かされる身にもなってくれる?」

「そ、それは、その・・・でも、さっきかわいいって言ってくれたじゃないですか!」

「かわいいは正義だがなんでも許されるわけではない。毎日のように聞かされると流石にストレスなんだよ」

「ス、ストレス・・・・」


流石にそこまで言われると思わなかったのか、半泣きになりながら黙ってしまった

でも、ポテトを食べる手は止まらない


「て、事で今週中にはどうするか教えてくれる?てか、さっきからポテト食べすぎなんだよ!!俺の分が全然ねぇじゃねぇか!」

「しょうがないじゃないですか!お隣さんからは騒音だストレスだと文句は言われるし、登録者数も視聴者の数も伸びないし!お金もないし!どうすればいいんですか!?」


やべ、変なスイッチ入れちまったか


「と、とりあえず落ち着け。客は全然いないと言っても店員もいるからな。身バレするぞ?」

「するわけないでしょ!登録者数も視聴者数も2桁なんですよ!?」

(しかも12人くらいのギリギリ2桁なのである)

「お、おう。そんな感じだったんだな」

「そんな感じ!?お隣さん毎日のように聞いてるのに登録してくれてないんですか!?そんなにだめですか!?アンチなんですか!?」


やばい。あまりのうるささで流石に店員も白い目で見ている。


「と、とりあえずわかったから!ここ出るぞ!」


そう言って、まだ興奮状態冷めやまぬ三枝さんの手を取り、そそくさと無人レジでお会計して退店した

幸いマンションは目と鼻の先なので、すぐについた


「とりあえず、どうするか決めるように!」

「来栖さんが我慢する方向で」

「んなわけあるか!もういっそASMRだけやっとけ!それなら大声も出さんだろ!」

「じゃあ、ASMRマイク買ってください!あのうん百万するやつ!」


こ、こいつ・・・!


「はぁ・・・もういい。とにかくだ。管理会社に言ったら強制退去に近づくだろうから、ちゃんと決めるように。じゃあな。」


そう言って扉を開けて部屋に入ろうとしたら、なぜか、三枝さんがついて来ようとしている


「いや、何してんだ?三枝さんの部屋は隣だろ」

「まだ話は終わってませんので。続きは、部屋で話しましょう」


こいつは何を言ってるんだ?

配信のし過ぎでおかしくなったか?


「いや、おわ「終わってません」・・・」


やべぇ。目がガンギマってやがる

俺はため息をつきながら、どうぞと部屋へ通した


「意外にきれいな部屋ですね。アイドルやVのポスターとか抱き枕カバーもありませんし」


意外は余計だろ


「まぁ、昨日掃除したとこだしな。あと、抱き枕カバーは限定的すぎないか」

「漢おとこのロマンかなと。あと、Vの記念グッズとかだと割とメジャーじゃないですか?」

「まぁ、そりゃそうだが。そんなことより、だ、さっきも言ったが防音室もあって、周辺機器もちゃんとしてる。配信活動は続けたい。って、なったら引っ越してもらうしかないと思うんだが」

「そう言われましても、簡単に引っ越せないです。防音室も解体しなきゃならないですし。まぁ、解体の仕方わかりませんけど。そして、何よりお金がありません。」

「金がないって・・・そこは配信・・はあれだから、バイトでもしてお金をためればどうだ?」

「その防音室と周辺機器で全財産使い切ったので・・・・」


こいつ考えなしすぎないか?

いきあたりばったりすぎだろ・・・


「いや、家賃とかその辺はどうなってるんだ?」

「その辺はぬかりなく。1年間の家賃と恐らくかかるであろう光熱費だけは確保してます」

「そんだけあるなら引っ越せるだろうが!引っ越せ!今すぐ引っ越せ!」

「そんな事したら今度こそ無一文になるじゃないですか!?防音室の解体なんかできませんし、業者に頼んだらめっちゃお金かかるじゃないですか!生活ができなくなります!」

「知るか!!自業自得だ!てか、何でそんなVに拘るんだ?」

「よくぞ聞いてくれました!私昔からアニメ・ゲームが好きだったんです。でも父親がそこそこ昔気質むかしかたぎな人で結構抑圧されてたんですよ」


まぁ、よく聞く話だな


「で、大学時代に一人暮らしを始たらその欲求が爆発しまして、最初はアニメとかゲーム、アプリとかで散財してたんですけど、ひょんなことからVにはまって、学校にも行かずバイトしてお金を貯めては推しにスパチャ投げたりグッズ買ってたら、父親にバレて勘当されました。ただ、母は何となく私がそういう行動をしてたのを把握してみたいで、学校に連絡して3カ月以上大学へ行ってないのを確認して、退学させてたみたいでして。で、その分の授業料を私に生活費としてくれてたんですよね」


母親有能すぎないか?いや、有能なのか?


「で、さすがにこのままじゃ私も生活ができないと思い、一念発起いちねんほっきしてそのお金を使って引越しと配信機器を購入して活動を始めたというわけです」


そして、俺の冷蔵庫から勝手に取り出してきた水を飲んだ


「え?終わり?」

「はい」


何か知らんがドヤ顔してやがる


「よし、分かった。引っ越せ」

「な、なんでですか!?涙も涙の感動話では!?」

「どこに感動するんだよ!ただ、Vに沼って勘当されただけのバカ話じゃねぇか!」

「感動と勘当をかけたんですか?うまいですね!」


そういって、俺の部屋にあるグミを食べ始めた

こいつ・・・!


「さっきから、人ん家ちのもんを勝手に飲み食いすんじゃねぇ!てか、さっきの理由だと全部自業自得じごうじとくだろうが!」

「私だって別に大学なんて行きたくなかったんですよ!!東京の専門学校とか行って素敵な二次元ライフを過ごすつもりだったんですけど、父親の見栄のためだけに大学なんかに行かされたんですよ!」

「別に大学行きながらでも、好きなことはできただろう?」

「それがですね・・・勉強が忙しすぎてそんな時間も取れず、もう無理でうわーってなって・・・」

「でも、バイトしてたんなら時間はあっただろう?」

「いえ、バイトは大学に行かなくなってからです。それまでは仕送りで生活してたんで」


聞けば聞くほどくずじゃないか?


「で、母から聞く限りでは、父はそんなに好きなことがしたいなら、それで生活できるようになったら勘当を取り消してやると言っているみたいです。まぁ、兄と妹とは仲が良いんで家には帰りたいから頑張っているんですが・・・なかなか・・・ぐす」

「いや、何かいい話のように言ってるが徹頭徹尾てっとうてつびくずの話だからな?」

「ちっ。こんなか弱い女性が困ってるんですよ!?助けてくれるのが漢おとこってもんじゃないんですか!?」


こいつ、舌打ちしやがったぞ!


「そんな漢おとこはおらん。とにかくだ、別にお前がどうなろうと知ったこっちゃない。俺は平穏な生活をしたいだけだからな」

「十分平穏だと思いますけど?そんなことより、私の人気が出ない理由は何だと思いますか?」

「どの口が言うんだどの口が。人気が出ない理由ったってまだ一カ月そこらだろ?こっから慣れてきたら伸びていくんじゃない?知らんけど。あと、そんなことではない」

「もっと、真剣に考えてください!私が人気出て稼げるようになれば引っ越すか防音室をパワーアップできるかもしれないんですよ!?」

「知るか!俺はその道のプロでもなんでもないんだよ!」

「なら、このままですけど我慢してくださいね!」


こいつはアホなのか?


「いや、管理会社に言うだけだから」

「ず、ずるいですよ!権力をそんな風に使うなんて!てか、ほんとに助けてください・・・もう頼れるのは来栖さんだけなんです・・・」

「いや、その手の友達くらいいるだろ。そいつに聞けば・・・」


あれ?目のハイライトなくなってね?


「友達ってなんですか???どんな人ですか???」


あっ・・・これ完璧な地雷だな・・・・


「い、いや何でもない。その、すまんかった」

「わかってくれて私もうれしいです。で、何かないですか?どんな些細なことでもいいんです」

「俺も別に配信してるわけじゃないし、見る専だから詳しいことは知らんが、キャッチフレーズつけたり、なんか特徴作ってそれ押したりとか?」

「似たようなことはしてますね」

「ショートとかは?あと、切り抜きとか」

「ショートですか・・・・確かにその考えはなかったですね。ちょっと考えてみます。切り抜きに関してはこんな底辺Vtuberを切り抜いてくれる人はいません」


まぁ、それもそうか


「なら、まずはショートとかで知名度をあげてみたら?ついでにトックチックもあげれば?あとはトイッターとかで随時宣伝しつつかな?あ、あと、あんまり気軽にフォローとはしないほうがいいぞ?後々何かしらの火種になるし」

「わかりました。トックチックはアカウント持ってないので、作ります。あと、フォロー関係は大丈夫です。今のところ誰もフォローしてないので。フォロワーも2桁しかいませんが・・・」

「それは今からだろ。まぁ、とにかく引越し先でその手で頑張ってくれ」


そういうと、三枝さんがすごい顔をしている


「え?ここまでアドバイスもしてくれてるのに梯子外すんですか?もう、だめですよ?来栖さんは私のブレーン確定ですよ?返品不可ですよ?」

「待て待て!何でそうなる!」

「もう来栖さんなしでは生きていけない体になったんです!責任とってください!」

「変な風に言うな!俺は何となく思ったことを言っただけだ!ブレーンにするならもう少し人選を選べ!」

「いや、活動知ってる。現状知ってる。Vに理解がある。お隣さん。数え役満ですよ」

「数えるな!役少なすぎなんだよ!せめて満貫くらいだろ!」

「ほら!そんな返しができるだけでこっち側ですよ!一緒に頑張りましょう!」

「やだよ!俺は平穏に日々を過ごしたいんだよ!」

「だめです!お天道様が許してもこの私が許しません!」


どうしてこうなった!?どこで選択肢を間違えた!?


これはお隣に住む登録者12人のVtuberを有名にして追い出すために奮闘する男の物語である

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