第2話 幼稚園準備

さらに2年半の時が経った。話せるようにもなったし、立てるようにもなった。2歳のように振る舞うのがとても難しいが、今のところ充実した生活を送れている。同時に、このセカンドライフにおいて俺が最初に回避したいイベントが迫っていた。そう、幼稚園への入園だ。


ここからは前の人生を前世ということにしよう。前世の俺は大学附属の幼稚園に入ったことで、高校までずっと勉強一筋の生活を送るようになったと言っても過言ではない。それほどに、この幼稚園への入学は俺の人生の大きな分岐点だったのだ。


でも、なぜ俺は幼稚園受験をしたのだろう。記憶があまりない。


俺は、毎週金曜日にやっている親同士の会議をこっそり盗み聞きすることに決めた。この体なら、「パパたち何、話してるの?」とでも適当にとぼければいい。便利なもんだ。


理由としてはこうだ。


「雅治には友達がいない。だから、勉強ができていいところに就職できるような進路へ行かせてやろう。」


俺はそんなこと全然知らなかった。何なら、親がそこまで考えてくれているとは思ってもみなかった。だが、俺の決意は固い。学校あそこに入ったら、ただ単に前世をリピートするだけなのだ。


ちょっと、カッコつけていうなら


俺の人生のMission 1 友達作り


ってところか。でも、友達...か。前世ではあまり作れなかったからな。まぁ、せっかく転生したんだ。やれるところまでやってみよう。


そんなことを考えながら、俺は友達作りの作戦をベッドの上で考えるのだった。


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人生1からやり直せることになったので、バカやってみます 刻松亜紀 @AKIKOKU

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