第117話
国王を倒し終わると、異世界召喚者の奴らがこちらに寄ってきた。
ショウヘイ、アヤノ、幼女のミコト、そして女子高生のミコトの四人が寄ってきた。
彼ら、彼女たちは言った。
「おっさん、あのさあ、相談があるんだけど」
というのはアヤノ。
アヤノは気まずそうな顔をして、言った。
「なんだよ」
「私たちを、おっさんの仲間に加えてくれないかな?」
というのはアヤノ。
「わたしたち、居場所がなくなってしまったから」
というのは女子高生のミコト。
「おっさん、わたしたちのこと、仲間にしてくれるよね?」
というのは女子高生のミコト。
「おじさん」
という幼女のミコト。
そして今までいなかったのだが、忍者がその場に出現し、彼は仲間を従え、女忍者たちを従え、オレの前にひざまずき、彼ら、彼女たちは言った。
「主様、われらを、主様の仲間に加えてください」
「わたしたちのことを、配下に加えてください、主様」
「主様」
「主様」
まじか。
忍者とその配下が仲間になろうとしているんですが。
異世界召喚者が仲間になろうとしているんですが。
まじかよ。
仲間が増えていくと、仲間が急激に増えられると、お出かけが大変になるんですが……。
そしてアークスライムがいらないものを吸収すると、弱体化につながるからと何かを吐き出していた。
それは異世界召喚者であるリュウノスケ。
リュウノスケとはそんなに強くないのだろうか。
それとも今は強くないだけで、いずれは最強になるのだろうか。
粘液にまみれたリュウノスケがいやそうな顔をして、その場にたたずんでいる。
「な……なんだよ。これ。すげえぬるぬるする。き、気持ちわりいな」
どうしたものだろうか。
これからも戦闘が続くのだから、仲間を増やしていくべきだろうか。
国王を倒した以上、ほかの敵がオレたちを倒しに来るのだろう。
オレはそんなことを思いながら、言った。
「わかった。仲間は少しでも多いほうがいいからな。仲間が多い方が、楽しいからな」
ゲームだと仲間が増えると、村が大きくなったりする。
ゲームだと仲間が多くなると、城の設備が整っていったりする。
この世界でもそんなふうな世界なのだろうか。
俺は新たに仲間になった者たちを見る。
「オレたちはすげえ使えるぜ」
異世界召喚者はすごい奴ばかりである。
一緒に冒険をしたことがあるオレは、異世界召喚者のすごさをすでに知っている。
異世界召喚者のリュウノスケが仲間になった。
ショウヘイが仲間になった。
アヤノが仲間になった。
幼女のミコトが仲間になった。
女子高生のミコトが仲間になった。
忍者が仲間になった。
女忍者が仲間になった。
女忍者たちが仲間になった。
ずいぶんと仲間が増えたもんだな。
これで城が大きくなったりするのだろうか。
村が大きくなったりするのだろうか。
ゲームのように、自分の拠点が大きくなったりするのだろうか。
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