第105話

 異世界召喚者LV70

 異世界召喚者LV72

 異世界召喚者LV74

 異世界召喚者LV76

 異世界召喚者LV78

 兵長LV52

 兵士LV44

 兵士LV45

 兵士LV46

 兵士LV47


 兵長、兵士は倒しても倒しても次から次へとあふれ出てくる。

 その兵士たちはゴブリンディザスターを討伐するために向かっていく。

 だがゴブリンディザスターの大剣によって、次々と兵士が倒れていく。

「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

 兵士たちが次々と死んでいく。

 兵士たちが次々とたおれていく。

 こんなにも簡単に人が死んでいくのだろうか。

 というくらいに、人が簡単に死んでいく。

 そして異世界召喚者たちと紅蓮の炎のメンバーとの戦闘が始まった。

 まずはグレアが魔法を唱える。

 それは雷の魔法。

「サンダーボルトっ」

 エルマもまた異世界召喚者に向かって、魔法を唱えた。

「サンダーボルトっ」

 それはグレアとエルマの魔法。

 異世界召喚者たちの上空に暗雲がたちこめ、稲妻が異世界召喚者に落ちてくる。

「ぐわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

 という悲鳴を上げるのはリュウノスケ。

 リュウノスケは苦しげな顔をして、言った。

「ちっ、こいつらただの村人のくせに強いな。異世界召喚者は村人の何倍もの能力があるって話だったはずだが。だがオレは異世界召喚者だ。これくらいのレベルの相手ならいくらでも戦ってきた。この程度の相手なら余裕で倒せるっ」

 というリュウノスケ。

「なら、A級の冒険者の攻撃はどうだっ。くらえっ」

「異世界召喚者の力を見せてもらおう」

 ノスカー、ゾーイの二人が大剣を使って、リュウノスケの体をたたき切る。

「ぐわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

 リュウノスケは確かにダメージをおってはいるが、それでも倒れたりはしない。

 それどころかまだヒットポイントゲージには余裕がある。

「まだまだ行くぜっ」

 というのはエレン。

 エレンは言った。

「オレはオークディザスター戦から厳しい修行に耐えてきたんだ。やれるはずだ」

 エレンがリュウノスケの背後に回り込み、その首の後ろをかききった。

 だがエレンの攻撃は異世界召喚者の防御力が高すぎるために、打撃としてのダメージにしかならない。

 リュウノスケは言った。

「くっ、こいつら」

 アレクの素手での攻撃と、サックでの魔法攻撃。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

「ファイアーボール」

 アレクは素手での攻撃、サックはファイアーボールでの攻撃だった。

 だがリュウノスケにはほとんどダメージを与えることができない。

「なんだ……びびらせやがって……こいつらはただの雑魚だな」

「そんな馬鹿な……」

「そんな……」

 というのはアレクとサック。

 リュウノスケは言った。

「よし。これで3ターンは耐えきったな。あとは残っているのなんてスライムくらいの攻撃だしな。もう余裕だな。ゴブリンディザスターは少し先にいるし、さて、紅蓮の炎のメンバーからでも討伐するとするか」

 指をぽきぽきさせながらいうリュウノスケ。

「油断しないで。あのスライムからはただならぬ気配を感じるよ」

 というのはアヤノ。

「ははは。相手はあの最弱のスライムだぜ? なんでそんな最弱のモンスター相手にビビらないといけないんだよっ」

 と笑っているのはリュウノスケ。

「リュウノスケ、相手がスライムだからって、油断をしちゃだめだよ。敵はどんなに弱い相手でも、油断だけはしちゃだめ。戦闘不能になったら取り返しがつかないっ」

 というのは女子高生のミコト。

 女子高生のミコトは心配そうな顔をしている。

 だがリュウノスケは余裕の顔をしている。

「お前らはスライム相手に心配しすぎなんだよ。相手はあの最弱のスライムなんだぜ? オレは異世界召喚者。異世界召喚者がスライムにやられると思うか?」

「きゅうううううううう。きゅううううううううううううううううう、きゅうううううううううううううううううううううう」

 そしてアークスライムの攻撃。

 異世界召喚者の一人が、リュウノスケが、さっきまで余裕の顔をしていた男が、アークスライムの攻撃を食らって、一撃でヒットポイントゲージを失っていた。

 リュウノスケを倒した。

 地面に倒れるリュウノスケ。

「うぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ。そ……そんな馬鹿な……オレがたった一撃でやられただと……!? オレは異世界召喚者なのに……」

 というリュウノスケ。

 異世界召喚者たちは必死にリュウノスケの名前を叫んでいた。

 たった一撃の攻撃で、たった一撃のスライムの攻撃で、リュウノスケがやられるとは異世界召喚者は思っていなかったのだろう。

 眼鏡をくいっとおさえたショウヘイが言った。

「あの……スライムは一体何者だっ……あんな魔物がいるなんて……オレは聞いていないぞ。くっ……これはまずいぞ……弱いと思っていたスライムがこんなに強いだなんて……」

 ショウヘイは焦っているのか、何度も眼鏡をくいっとおさえて、そういった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る