第69話

 森の奥からまたモンスターの気配が伝わってくる。

「またモンスターがくるぞっ。みんな、気をつけろ」

 というのはアレク。

 確かにアレクの言う通り、森の奥からモンスターが襲い掛かってきているようだ。

 とはいえ、森の奥から来るモンスターに気を付ける必要があるのか、それは疑問ではあるけれど。

 それほどにグレアは強い。

 グレアは強すぎるのだ。


 ホブゴブリンLV52

 ホブゴブリンLV54

 ゴブリンLV20

 ゴブリンLV22

 ゴブリンLV24

 ゴブリンLV26


「いきますっ」

 グレアは風の魔法の詠唱を始めた。

 グレアの周りに風が吹き始める。

 グレアは言った。

「ウインドカッター!!!」

 ホブゴブリン、そしてゴブリンが上空へと飛ばされていく。

 ホブゴブリン、そしてゴブリンの身体が切り刻まれる。

 そして地面へと落ちてくるホブゴブリンの身体。

 ゴブリンの身体。

 そしてモンスターを倒してまくったおかげかレベルが上昇していた。

 レベルが50まで上昇していた。

 それと同時に、ある文字がステータス画面に浮かび上がる。

 職業、魔法使いを獲得しました。

 職業、魔法使いを獲得しただって?

 職業を獲得することなんてできるんだな。

 ほかの職業を入手することができるなんて、なんだかゲームみたいだななんて思いながら、そこに書いてある文字を見ている。

 魔法使いがあるということは、ほかにもいろいろな職業になることができるのだろうか。

 ほかにもいろいろなスキルを獲得することができるのだろうか。

 と思いながら、ステータス画面を開いた。

 ステータス画面の中には職業という文字があって。

 職業という文字はきらきらと輝いている。

 光り輝いている。

 そのきらきらきらきらと輝いている職業という文字を選択してみると。

 そこには現在の職業以外に、現在の職業は格闘家だった、魔法使いという職業が追加されている。

 魔法使いの職業には、オレの格好をしたおっさんが、魔法使いの格好をした絵が描かれていた。

 オレは魔法使いになることもできるんだ。

 そう思っていたら、職業魔法使いの横に、新たなる職業が出現した。

 職業、大魔法使いを獲得しました。

 という文字。

 魔法使いの隣に、大魔法使いの絵が描かれている。

 魔法使いよりもさらに強そうな服を着ている大魔法使い。

 その大魔法使いの絵を選択していると、そこには大魔法使いを取得する条件が書かれていた。

 それは異世界召喚前に大魔法使いであることらしかった。

 前提として異世界召喚前に魔法使いの職業を獲得していることが条件。

 大魔法使いの職業を獲得していることが条件みたいだ。

 今日はなんて日なんだろうか。

 今日はなんと素晴らしい日なんだろうか。

 とそう思っていたら、またも新たなる文字が出現する。

 職業、賢者を獲得しました。

 ステータス画面には、今度は賢者の格好をしたおっさんの姿が出現する。

 賢者の格好をしたおっさんの絵が描かれてある。

 今度は賢者になることができるようになったみたいだ。

 職業が急に増えすぎだろとそう思っていたら、職業、大賢者を獲得しました。

 という文字が出現した。

 そしてステータス画面には、大魔法使いの隣には賢者の絵が描かれている。

 その隣には大賢者の絵が描かれていた。

 すべての絵がおっさんの絵なので、まあオレのことだが、おっさんがゲームのように、ゲームの職業別のコスプレしているような絵がそこにはある。

 オレは獲得した職業を見ていた。

 魔法使い。

 大魔法使い。

 賢者。

 大賢者。

 どうしてこんなにたくさんの職業になれるようになったんだろうか。

 何かこの職業を獲得する条件でも満たしたのだろうか。

 と思っていたら、紅蓮の炎のメンバーに声をかけられた。

「どうしたの? サトウ」

「どうしたんですか、サトウさん? 急に立ち止まったりして」

「何かあったのか?」

「どうしたんだ?」

「?」

「それは……」

 紅蓮の炎のメンバーがこちらに寄ってきた。

 不思議そうな顔をした、グレア、エルマ、エレン、アレク、サックの五人。

 オレは震えた声で言った。

「なんだか、職業を獲得したみたいなんだ」

「職業?」

 というエルマ。

 オレは言った。

「魔法使いの職業を獲得したんだ。大魔法使いの職業を獲得したんだ。賢者の職業を獲得したんだ。大賢者の職業を獲得したんだ」

 と、みんなが一斉に驚きの声を上げた。

「「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」」

「サトウ、あなた、大魔法使いを獲得したの!?」

「それは本当ですか? 大賢者というのは本当ですか!?」

 というエルマ。

 というグレア。

 二人とも驚いた顔をしている。

 そして魔法使い、大魔法使いの獲得条件は以下の通りだった。

 異世界で職業格闘家のレベルを50にすること。

 異世界に来る前の世界で、それは異世界召喚前だろう、または異世界転生前のことだろう、で魔法使いの職業を獲得していること。

 大魔法使いの職業を獲得していることが条件だった。

 そして大賢者の職業の獲得条件は以下の通りだった。

 異世界で大魔法使いの職業を獲得すること。

 そして異世界に来る前の世界で、それは異世界召喚前のことだろう、または異世界転生前のことだろう、で、賢者の職業を獲得していること。

 そして大賢者の職業を獲得していることが条件だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る