第27話
かつて、中二病だったあなたへ。
どんな中二病でしたか?
わたしは精神の分裂でした。
どうして中二病になんてかかるんでしょうね。
でも、心地よくてたまらなく不快なこの病に、思春期が侵されて。それで気持ちよかったひとはいますか?
ひとは、愚かだ。
そんなふうに思うことは、罪深いことでした。
そして中二病はその罪深さを愛します。
だから、ばかになってしまうのです。
怪我をしてもいないのに、包帯を巻いたら、世界は薔薇色でしょうか。その色でいいならそれでいい。
わたしはペパーミント色が好きです。
チョコミントが苦手なのですが、食べているとこれがハマってきて。後になって喉と胸が清涼感で冷えて気持ち悪くなる。
これはどちらかというと青春だと信じたい。
ですが中二病もやはり青春です。模型のナイフを舐めたりするのはやめましょう。
わたしがだれか、って?
いろんなあだ名がありました。嬉しかった。友達が、ちゃんといました。わたしの中二病は、中2の時には怒らなかった。そんな気さえする。
全国の、中学二年生。
怯め、脅えろ。中二病はどんなひとがなっても、被害妄想なら心配して、ただの中二病なら手を打ちましょう。
カウンセラーの方、なんとかできますか?
中二病。それはもう治らない。
中二病。それはもうこの世に蔓延している。
中二病それは、みんなの奪われた不幸せ。
もしもアリアちゃんと衣宵とまた出会えたら、大人になってはいないけれど、外に出られるようになった事。軽はずみことばかりして謝りたい事、みんな生きているかということ。
何者でもない彼らに、あるいは何者かになった彼らにファンレターを書かせてほしい。
衣宵だけは、一度だけ見かけた。桜の木から離れて随分と高くなった背に、近くにいるマリアがまた桜の木に寄らないように笑顔で阻んでいた。
すべては夢幻ではなかった。
心を進めよう。
恋よりもやわく、愛に寄ったら良いのにと思う鏡の自分の反対に。
どうか、無神経でいて。わたし。
人の幸せを、わたしも幸せではずませたいの。
桜人と鐘楼守り 明鏡止水 @miuraharuma30
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