二月と三月の会議

Rotten flower

第1話

「一日ぐらいいいだろ?」

二月が話す。

会議室の中、沈黙が漂う。

円卓のテーブル、椅子は二つだけ使われている。

照明も普段より薄暗い。これが現場の空気を表しているのだとしたら非常に良い味を出している。

もう一人は誰だろうか。

なんというか、雛壇の上にいる……そう、内裏雛を掌に置いている。

「こっちは四月、新学年への準備として31日あるんですよ。」

四月……準備……三月か。

「一月さんに頼めばいいじゃないですか。」

「だめだ。あいつは図が高いから話しかけたら説教20分3セットされる。」

もし一月とやらに盗み聞きされていたらどれだけ叱られていただろうか。

「じゃあ諦めることですね。」

背中を向け、どこかに歩む。このまま帰るつもりだろうか。

「いや、こうすれば長くなる。」

ドン。という鈍い音が鳴った後、三月だと思われる男は床に倒れ、赤いけつえきを流していた。

「365/11は約33。これで伸びる。ありがとな、急所を晒してくれて。」

笑顔きみわるきかおをしながらどこかに行ってしまった。

一年は十一ヶ月。一ヶ月は33、4日。ただその真実が未来に残ってしまった。

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