Snow World
藍瀬なゆる
プロローグ
いつからこの世界は壊れてしまったのだろうか。いつから、私は忘れてしまったのだろう。
忘れてはいけない大切な記憶だったはずなのに。もしも、私の願いが叶うのならば、私のこの想いは来世で生まれ変わった者が叶えてほしい。
『この真っ白に染まる、壊れてしまった世界を私の代わりに、元の世界の姿に戻して』
少女は死に際、強くそう願った。そんな少女の冷たく冷え切り、力尽きたように開かれた手の中には、青色のダイヤ型をしたペンダントが止むことなく振り続ける雪によって、白く染まりつつある。
世界が真っ白に染まってから、100年の時が経った。季節は狂い、いつしか春、夏、秋が失われ、真っ白な粉雪が降り続ける冬が続いた。
Snow World 藍瀬なゆる @__Nayu__ru__
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