コンプライアンスを気にした結果の桃太郎
第1話
ある日のことです。桃太郎が道を歩いていると、黒い財布が落ちていることに気づきました。桃太郎が財布を拾って、中を見ると、財布の中には、1万円札が30枚とマイナンバーカードが入っていました。マイナンバーカードを確認すると、それは鬼ヶ島に住む赤鬼のものであることが判明しました。桃太郎はその財布を交番に届けようと思いましたが、あいにくここの近くに交番はありませんでした。なので、桃太郎は直接、鬼ヶ島に行くことにしました。港でチケットを買うと、桃太郎は船に乗りました。船に乗り、30分もすると鬼ヶ島に着きました。そして、桃太郎はGoogleマップを頼りにマイナンバーカードに書かれた住所へと向かいました。赤鬼の家に着くと、桃太郎はドアをノックしました。すると、怪訝そうな顔した赤鬼がドアを開けました。
「どちら様ですか?」
「私は桃太郎という者です。あの……財布を拾って届けに来たんですけど」
桃太郎がそう言って財布を差し出すと、赤鬼はすぐに笑顔になりました。
「ありがとうございます。内地に旅行に行ったあとから、財布がないことに気づいて困っていたところなんです」
そう言うと、赤鬼は財布からおもむろに30万円を取り出すと、桃太郎に渡しました。
「これはほんのお礼です」
「いいですよ、そんな」
「いや、受け取って下さい。僕の両親はここで医者をしてるので、お金にはそんなに困ってないですから。それに僕、前にも財布を落としたことがあるんです。その時は、財布が返って来なかったので、今回もダメだろうと思っていたんですよ。だから、あなたみたいな親切な人に会えて嬉しいです」
桃太郎は赤鬼からお金を受け取ると、彼らは軽い世間話をして、LINEを交換しました。そして、また会うことを約束して別れました。めでたしめでたし。
コンプライアンスを気にした結果の桃太郎 @hanashiro_himeka
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