第二十九話

 白は黒の腕を掴みながら叫ぶように言い放つ


「もう止めてください!!先輩から離れてください!!」


 白は目に涙を浮かべていた


 黒は掴まれた腕を振り払おうとする


 だが、白は掴む力を強めていく


 黒は苦痛で顔を歪ませる


「痛っ……。はぁ、仕方ないか。分かったから手を離してくれない?」


 白は黒を睨み付けながらもゆっくりと手を離した


 黒は手首をさすりながら口を開く



「あー痛かった。うわ、凄く赤くなってるじゃん。これじゃしばらく使い物にならないかもね。」


「先輩を傷つけようとしたことは許しません……!」


「別にそんなつもりはないんだよ。ただちょっと脅かそうとしただけ。でもまさか本当に切るわけないでしょ?冗談だよ。」


「ふざけないでください!あなたは最低です!!」


「はいはい。どうもすみませんでした〜。それではさようなら。」


 黒はそう言って立ち去った


 黒が立ち去って行った後、俺はすぐに保健室へと向い保険の先生に手当てをして貰った

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いじめから助けた後輩を数合わせで部活に入れただけなのに異常に懐いてきてもはや怖いんだが 森 拓也 @1a2bxg19

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